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BLOG - 岡田哲哉(グローブスペックス 代表)

ショウヘイさんの個展が始まります。

「グローブスペックス」の3店舗すべてにショウヘイさんの絵が飾られています。理由は単純に私がショウヘイさんの絵が好きであることと、ショウヘイさんの絵は「グローブスペックス」の店舗ととても親和性が高いんです。もともとショウヘイさんがアメリカに住んでいた際、「グローブスペックス」にメガネを買いに来てくれたことがきっかけでした。その後、何回かメガネを買ってくれたりメンテナンスで立ち寄ってもらうなどするうちに段々仲良くなり、ポートランドに住んでいたショウヘイさんの元を私が訪ねたりするようになりました。

2019年に米国オレゴン州ポートランドにショウヘイさんを訪ねて行った際の写真。ご自宅ガレージをアトリエとして使っていました。

2019年に米国オレゴン州ポートランドにショウヘイさんを訪ねて行った際の写真。ご自宅ガレージをアトリエとして使っていました。

2018年に「Gallery Common」でショウヘイさんの個展が行われた際に初めて絵を見に行きました。それまでもアーティストであることは知っていましたが、どんな絵を描くのかは知りませんでした。そこでショウヘイさんの絵に一目惚れして買った「Cavalry Jacket」は今、京都店に飾られています。そして2020年にオープンを予定していた京都店に合わせてメガネをテーマに、特別に描いてもらった絵も並べて飾られています。当時、ショウヘイさんは米国オレゴン州のポートランドに住んでいたので、訪ねて行って京都店のコンセプトや予定している店舗の雰囲気を伝えて、出来上がる店舗をイメージしつつ描いてもらいました。

京都店に飾られている「Cavalry Jacket」(左)とメガネをテーマに取り入れてショウヘイさんが描いてくれた絵(右)。

京都店に飾られている「Cavalry Jacket」(左)とメガネをテーマに取り入れてショウヘイさんが描いてくれた絵(右)。

昨年「グローブスペックス」の渋谷店と代官山店とも新しい場所に移転しましたが、その際にもメガネをテーマに取り入れてもらいつつ、新しい店舗をイメージして描いてもらいました。

渋谷店に飾れている絵(左)と、代官山店に飾れている絵(右)は対となっていて2つでセットになる作品です。

渋谷店に飾れている絵(左)と、代官山店に飾れている絵(右)は対となっていて2つでセットになる作品です。

クレヨンを多く使っていた2020年〜2021年当時の画風

クレヨンを多く使っていた2020年〜2021年当時の画風

それぞれの絵を見比べると時期によって画風に変化があることが分かりますね。京都店の絵を描いてもらっていた2018年~2019年頃は油彩画だったのですが、渋谷店と代官山店の絵を描いてもらった2020年~2021年はクレヨンを多用しているのです。発色や質感に大きな違いあることが見て取れます。

ショウヘイさんの絵を見るとすぐ気がつくと思いますが、非常に絵がオシャレなのです。ファッションをテーマにしている訳ではありませんが、非常にファッション性を感じますよね! またもう一つの大きな特徴は非常にメッセージ性が強いことです。ショウヘイさんに絵の説明や背景の考えを尋ねると、いつも非常に熱く語ってくれますが、最終的には観る人の捉え方でそれぞれの感じ方に委ねたい、と言います。太古と現代、原始的なものと文明的な今のもの、などなど対比も絵に込められていますので、描かれた絵からさまざまな価値観、感情や感情など多くのものが伝わってきます。

このような絵を描いてきたショウヘイさんは、アートとファッションを対極にあるものと捉えています。でもショウヘイさんは中学生ぐらいからずっとファッションが大好きであり、10代の頃にはかなり前衛的で独創的な格好も楽しんできたようです。そして今でもファッションはとても好きだそうですが、流行っているものやルールに縛れているスタイルではなく、もっと自由でショウヘイさんらしいスタイルが好きだそうです。

今回の個展ではファッションをテーマに取り入れつつ、ファッションのみをテーマに添えるのではなく対局にあるアートとの対比を作品に落とし込んでいます。そしてファッションで使われる布でチェックのパターンなどをコラージュとして絵に取り込み、それが生み出す偶発的な効果をも作品の一部としています。今回は油性絵の具の部分を増やしたことも、画風に昨年までとの変化があって見どころになっています。

普段はオーストラリアにいますが、現在、日本で一時的に拠点にしているスタジオの様子。

普段はオーストラリアにいますが、現在、日本で一時的に拠点にしているスタジオの様子。

アイデアやインスピレーションが沸くとメモしたりスケッチに落とし込んでいるノートのページから抜粋して1枚の大きな紙にそれらをまとめたもの自体(左)もアートになっておりオシャレな雰囲気。そのスケッチから仕上げたモノクロの作品と、コラージュに使う柄の入った布地。

アイデアやインスピレーションが沸くとメモしたりスケッチに落とし込んでいるノートのページから抜粋して1枚の大きな紙にそれらをまとめたもの自体(左)もアートになっておりオシャレな雰囲気。そのスケッチから仕上げたモノクロの作品と、コラージュに使う柄の入った布地。

個展のテーマは「3 HEARTS 9 BRAINS BLUE BLOOD」。蛸(タコ)だそうです。タコは身を守ったり気配を消すために周りの砂や岩と同化しますが、人がファッションを纏って仕事したり、デートしたり、人前に出たりする際の身繕いやある意味での武装、そしてタコが吐き出すスミはペイントの様であったり、それとファッションよりも遥かに制約が無く自由な主張や表現ができるアートとの対比を、ファッションも大好きなショウヘイさんが作品に落とし込んで問いかけています。

今回展示される作品の一部。

今回展示される作品の一部。

見に行く価値ありです! そして今回の絵もオシャレで格好良いです。個展に行ってみて下さい!

 

Shohei Takasaki
3 HEARTS 9 BRAINS BLUE BLOOD
Nov 26 (Sat) – Dec 25 (Sun), 2022

Gallery COMMON

東京都渋谷区神宮前5-39-6 B1F

電話:03-6427-3827

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