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BLOG - フイナム編集部

ファレルによる、ルイ・ヴィトンのウェスタンの世界。

編集部の村松がレポートするファッションウィークの模様は3日目です。

 

この日の街は雪景色! 昨日の雨が深夜になると雪になり、朝には数センチ積もっていました。めちゃくちゃ滑りやすい最悪な路面状況、且つ、凍てつくような寒さのなか…我々はまず〈ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)〉のRE-SEE(展示会)に向かいました。

場所はランウェーショーと同じ、ブローニュの森に建てられた特設会場。美術館「フォンダシオン ルイ・ヴィトン」の隣です。

ファレル・ウィリアムスの2シーズン目は、ウェスタンカルチャーにフォーカス。彼の母国であるアメリカの伝統のひとつを徹底的に掘り下げ、このメゾン流のダンディズムとして表現した迫力ある内容です。

まずは会場に並んでいた代表的なアイテムをご覧いただきましょう。

 

誰が見ても分かるコレクション全体のキャッチーさはもちろんですが、一点一点アイテムを手に取るとそのつくりの細かさに驚かされます。ステッチワーク、刺繍、スタッズ、プリントなど、多彩な方法で表現されるディテールのつくり込みが半端なく、その見た目の華やかさは歴史ある〈ルイ・ヴィトン〉のクラフトマンシップの重要性も伝えています。この完成度の高さは〈ルイ・ヴィトン〉だからこそ成し得るものなんだと。

ストリートカジュアルがクリエーションの根底にあっても、ファンタジーを追求したようなヴァージル・アブローに対して、ファレルはもっとリアルな服づくりを土台に世界観を固めようとしているのかもしれません。

半年後にはウェスタンがトレンドのひとつになりそうです。

 

続いて、取り上げるのは〈アミリ(AMIRI)〉のショーです。

マレ地区ある大型のイベントスペースを会場に、700人を超える観客が見つめるなか新作を発表しました。舞台正面に重ねられた巨大な幕の間からモデルたちが登場する演出で、床には〈アミリ〉の新しいモノグラムロゴ「MA Quad」をあしらった、淡いピンクの絨毯が敷かれていました。

 

コレクションのテーマは「若きアイドルが時代を超えたアイコンになる物語」。90年代のハリウッド映画に思いを馳せた、大人の色気を漂わせる非常にエレガントな内容でした。

イタリアメイドの美しいテーラリングによるジャケットやパンツ、コートなどを中心に、スパンコールやラインストーンなどをびっしり丁寧に施した煌びやかな服が多数登場。そこに古着のように色褪せたレザージャケットやショットガンダメージのTシャツ、スニーカーといった、かつての〈アミリ〉を彷彿とさせるストリート感あふれるものを挟んでコレクション全体を構成しています。

全51人のモデルたちが一斉に登場するフィナーレは本当に圧巻でした。

 

続いて、向かったのは〈サルバム(sulvam)〉のプレゼンテーションです。

会場を部屋のように見立て、モデルたちが椅子に座っていたり、話していたり、トランプゲームに興じていたり、リラックスした雰囲気のなかで新作を披露。何気ない日常のなかに〈サルバム〉の服が溶け込んでいるようなイメージで、気を衒った奇抜な服ではなく、これまでのスタイルを活かし、アップデートしたような内容です。

 

そして、この日は_J.L-A.L_〉×〈ゴールドウィン(Goldwin)〉の発表にも顔を出したり。

 

ファッションウィークは明日からいよいよ後半戦。寒さからくる風邪に加えて、スリの被害が多発しているようなので、気をつけないと…。

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