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BLOG - 蔡 俊行(フイナム発行人)

100年に一度

 100年に一度の災害。このところよく聞くようになったフレーズであるが、これが年に2度も3度もあると100年に一度どころか、年に2度も3度もある災害になる。つまり日常的に起こる災害といってもいいのではなないか。まあそんなバカなことを考えてしまうくらい、近年の災害は被害も大きいうえに頻度も高い。あまり詳しくニュースをみてないのだが、この度の台風は最悪をまぬがれたようだ。といっても被害にあってつらい思いしている人は少なくないから良かったとはいいきれない。統計では見えない、ひとりひとりの生活があるということを忘れてはならない。

 ぼくが育った岡山県は幸いにもこうした自然災害が少なく、冬はほとんど雪も降らず気候も安定している大変よいところであった。

 いまは「晴れの国、岡山」なんて惹句で観光や移住客を募っている。

 コロナ以前になるが、知人の何人かはすでにそちらへ移住し、農業などを始めている。彼らがこの地を選んだのもそうした気候も選択肢のひとつだったのだろう。

 2年前だったか倉敷の真備地区に高梁川の堤防が決壊し、大きな被害が出た。昔からの地元の人たちの話ではあのあたりは過去にも同じような被害があったという。しかし市が規制をゆるめ建築許可が出したがためにあのような被害になったという人もいる。

 近年の災害を見ると九州地方などは梅雨から台風シーズンにかけ、凄まじい雨量である。もはや行政が規制をかけて建物を建てられるエリアを選定せざるをえなくなるかもしれない。しかしずっと暮らしていた地を離れるのに抵抗を感じるのが我々日本人。移住には情緒的抵抗がある。

 東日本の震災後、三陸地方に高い壁ができた。その内側のあの災害で被害にあった地区にいまでは家が建っているという。また同じような災害はいつかはくる。なんとかならないものかね。

 

 

 

 

 

 

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