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BLOG - 蔡 俊行(フイナム発行人)

連休の思い出

 おにぎりを地面に落として踏みつけること、できますか? たぶん日本人ならかなりの心理的抵抗を感じることだろう。米に限らず食べ物を粗末にしてはいけないと、子供の頃からずっと刷り込まれてきているわけだからね。米は日本人にとって特別な食べ物である。尊崇の対象とすら言ってもいい。

 連休中、断捨離をしようとクロゼットを見回しているときそんな思いが頭をよぎった。服も自分にとっては大切なもの。粗末に扱えないものなのである。人に譲ったりするのに心理バリアは働かないけど、ゴミ袋にいれるには抵抗がある。服にたずさわる仕事を長くしてきたからだろうか。そうでない人はどうなんだろう? 抵抗なく服を処分できるのだろうか。

 着られなくなった、ボロボロのジーンズなんて誰がいるんだろう。などと思い、ずいぶん昔にボロ雑巾のようになったリーバイスのオールドを捨てた時、スタッフに「どうしてひとこと言ってくれないんですか」と叱られたことがある。ボロ雑巾でもダブルXなら数万円の価値はあるなんて。

 それもこのバリアを強固にしている理由のひとつ。

 でも時には心を鬼にして処分しなくてはならない時もあるのだよ。わかってはいるのだが。

 そんな連休でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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