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BLOG - 蔡 俊行(フイナム発行人)

アシスタント募集

 アシスタントが集まらない。こうした声をスタイリストたちからよく聞く。90年代はそれはすごかった。一種の花形職業とでいってもおかしくないくらい応募があった。厳しい徒弟制度ではあるが、うまくいけばファッション誌のディレクターになったり、モデルや芸能人と付き合ったりできる。実際先輩たちはそんな活躍している人ばかり。夢があった。

 いまでもそういう部分はないとは言えないのだけど、多くの若い人たちはこの職業にあまり興味を示さない。なぜだろう。他に魅力的な職業がみつかり相対的にこの道を除外するのであろうか。

 若い人差別ではないが、よく耳にするのが怒られ慣れてないということだ。それよりも他人から意見をいわれることさえ自分に対する攻撃ととって萎縮するという者もいる。それでは厳しい弟子の道はハナからない。

 しかし昔もいまもこの徒弟制度というのは、綿々と続きそれなりの成果というか、結果を出している。いま流行りの半年以上予約の取れない客単価3万円以上の寿司屋(つまりがっぽり儲けているところね)の大将はつらい修行時代を耐え抜いたおかげでいまの成功がある。寿司学校へいけばいいというものではなく、商売の基本から客のあしらい、そして顧客の紹介まで親方から学び、そして貰い受けるのである。報酬は多くないが、これ以上の職業訓練はない。

 そこでぼくらの仕事はどうなんだろうと考える。ぼくらの会社の規模がまだ小さかった頃はそうした徒弟制度的な価値観はまだ通っていたと思うが、時代が下り、スタッフ数も増え出した頃から組織というかシステムができあがって分業化が進んだ。そのため一人一人の仕事は専門的になり俯瞰からの視点を持つ者が育たなくなってきているのかもしれない。それはそれで悪くないけど、問題もある。

 なんだか最近、そんなことばかり考えている。というのも自分の仕事がどうやら忙しくなってきたからだ。この自分の仕事をいま頼める人が社内にいない。みんな忙しすぎてそれどころではないからだ。むしろなんとか仕事を減らすように動いているのに、これ以上仕事を増やしてどうするというわけだ。

 以前、ひとりそういうスタッフがいて「特命部」なんて呼んでたけど、フリーランスになって羽ばたいて行った。

 うーむ。またこと特命部復活させたい。

 というわけで、スタッフ募集しようかなんて考えてる。うーん、スタッフじゃないな、ぼくの弟子か。要するにアシスタント。いろんな仕事を一緒にしてくれる斜め上からのアイデアのある、機動力が高い、そしてポジティブ思考の話がおもろいやつがいればいいな。

 ずっと特定の仕事をやってきたけど、会社も調子悪いし、もっと面白いことやりたいなんて思っている人にはぴったりかも。

 誰かいい人いれば教えてください。会社にメールくれてもいいよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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