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BLOG - 蔡 俊行(フイナム発行人)

8億回

 元横綱曙関が亡くなった。熱心なファンとはいえないけど、90年代に若貴との対戦を両国国技館のマス席で何度か観たことがある。判官贔屓な自分としてはこういう海外からやってきている選手を応援したくなるきらいがある。

 50代で亡くなるのはさすがに早い。しかし力士やスポーツ選手は早逝しがちだ。特に力士は体重を増やすため、過剰に食べ物を摂取する。無理にオーバーカロリーに持っていき体重を増やす。これで身体に負担がかからないはずがない。さらにステロイドなどの薬物もスポーツ選手にはつきものだ。筋肉を増強し、パフォーマンスを高める。記録や勝敗のためならリスクも承知の上使用する。

「ゾウの時間ネズミの時間」という新書を読んだことがある。その中に哺乳類のほとんどは心臓を8億回ほど打った後死ぬとあった。小さなネズミは鼓動が早く、逆にゾウのような巨体生物はゆっくりだ。身体のサイズ、あるいは行動習慣などによって寿命は変わる。

 毎日走っているマラソンランナーの平時の脈拍は恐ろしく遅い。走っている時と安静時のギャップで身体が本能的にバランスを取っているのかもしれない。

 あんなに大きな人だったのに、8億回心臓を鳴らす前に亡くなるのは残念だ。

 やすらかにおやすみください。

 

 

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