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BLOG - 蔡 俊行(フイナム発行人)

ブルックス・ブラザーズ

 昨夜は久々に東銀座へ。長く通っていた出版社からほど近いイタリア料理店。そしてその頃からの仲間たち。以前と違うのは席と席の間に飛沫感染防止のための衝立の圧迫感である。我々も扇子を用意し、話すときはそれを口に当てて喋るということをやっていたのだが、杯が進むにつれそれも適当に。

 話題はどうしてもコロナにひっぱられる。224人の感染者数は、軽く聞き流すことができない数字。しかしずっと思っているのだが、この感染者の数は基準を定めて比較できるように発表してほしい。検査母数と感染者数(感染率)。それぞれの性別・年齢属性。さらにその属性別の発症の軽重度と死者数。

 3月の100人超えと昨日の200人超えだけど、単純比較はできない。検査母数が増えているということだから。しかし3月の母数と昨日の母数がわからないから判断できないところが辛いところ。知らせない理由はなんなのか。不思議である。

 コロナのせいでいろんな産業や小売にかかる影響という話題ではやはり<ブルックス・ブラザーズ>についての見解を求められた。

 しかし特にこれといって意見はないんだよね。ずっと買い物してないし。SNSなどでこのチャプター11を悲しむ声を聞くけど、それってしょっちゅう買い物していた人たちだけの権利だと思うんだ。ずっとやっていた飲食店が閉店しますとか、有名ミュージシャンの逝去にRIPとか、それはコアユーザーだけの特権。いちいち絡まなくていいんじゃないかというスタンスなので、特段コメントすることはない。

 ただ、ブルックスとの付き合いの昔話はできる。そしてどう影響を受けたかも。そういう意味では残念だが、本当に残念と思うなら、もっと応援しとけよ、もっと食べにいっとけよ、もっとCD買っとけよということですよ。

 日本のブルックスは引き続き営業するだろうし、向こうも新しいスポンサーを見つけてリストラはするものの営業はこの先もするでしょう。ただね、200年続いたからって次の10年も大丈夫とはいえないくらい先行き見えないのがこの2000年代なんだよね。もうゲームはどんどん変わってる。フィールドもルールも。

 そういう意味では昨夜のイタリアンレストランも、シーラカンスのようなスタイルだった。それでもまだ予約でいっぱいというのはオーナーシェフのスター性ゆえか。

 ぼーっとしてると時代に取り残され、あれ周りに誰もいないってことになる。そうならないように常に周囲に目を配っておくというのが、たぶん正解。

 

 

 

 

 

 

 

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