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BLOG - 蔡 俊行(フイナム発行人)

スウェーデンの死生観

 昨日も書いたが、情報をシャットアウトしてたのでコロナウイルスの騒動がどこか遠くで起こっているような錯覚状態が続いている。家や会社の周りは騒動以前に戻っているかのような人出である。

 感染者数が増えていても東京アラートが発動にならないというのは一体なんなんだというのはひとまず置いといて、そもそもロックダウン的な措置に効果はあったのか。それを誰か科学的に検証しているのかな?

 スウェーデンでは集団免疫を獲得するため、ほぼ日常を続けている取り組みをしているが(つまりロックダウンとは正反対のこと)、このせいで10万人単位の死亡者が他国と比較して高いといって諸外国の学者から異論が出ているのはご承知のことだろう。

 しかし結論づけるステージにはきていない。まだパンデミックの最中である。しばらく様子をみてみないと誰が勝者がわからない。日本のようにいまのところうまくいっている国でも、この冬に来るかもしれない第二波でどんな状況になるのか見当もつかない。うさぎとカメではないが、スウェーデンの取り組みがよかったとなる可能性だってある。

 これに関連してわかったのが、スウェーデンの市民たちの死生観である。彼らは延命治療などで無理に長生きするよりも、尊厳的な死を選ぶ。それがいまの対策に異を唱えないベースになっているのだろう。どこかの国のように管につなげて胃瘻までして患者を生かすというような治療には懐疑的というスタンスだ。これを先進的な大人と社会とみなすか、情が薄いとみるか。

 世界の状況をつぶさに観察するとこれまた新しい気づきがあるなと思うこの頃である。

 

 

 

 

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