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BLOG - 岡田哲哉(グローブスペックス 代表)

米国東海岸滞在記 〜 その3:New York Upstate 〜

今回の訪米最後の週末は、朝早くからニューヨーク市内を出発し、ニューヨーク・アップステートを目指しました。ハドソンと呼ばれる地域を中心にその周辺を巡る計画です。

ハドソンはマンハッタンに沿って流れるハドソン川を車で2時間半ほど上流に向かった地域で、普段ニューヨーク市内で仕事をしている人たちのウィークエンドハウスがあったり、週末を過ごすために街中から人々がやって来る自然豊かな地域です。

ニューヨークの人たちが来るので、この辺りには洗練されたレストランやお店も多くあります。

ニューヨークは北の方に行くと山川があり、ロングアイランドを東の方に行くと海と自然があり、どちらも古くからアーティストやビジネスマンのウィークエンドハウスがあります。大都会のイメージが強いニューヨークですが、ちょっと足を伸ばすとマンハッタンとは全く表情が異なる自然豊かで魅力的なエリアがあります。

以前、私も住んでいた頃、週末は海も山もよく行っていました。

ニューヨークのアップステートはこの様な景色が続く長閑な地域です。

ニューヨークのアップステートはこの様な景色が続く長閑な地域です。

今回のアップステート行きは、ニューヨークをベースにアクセサリー、レザー製品、バッグなどをデザインするブランド「8.6.4」で活躍されているタツさんとエナさんの夫妻とご一緒することになりました。これまでニューヨーク市内の面白いお店などを教えてもらっていましたが、今回は色々案内していただけることになりました!

ニューヨーク市内から車で2時間ちょっと北上し、まずは「BARTLETT HOUSE」で朝食です。このお店は周囲に畑や山々しかない場所なのですが、この建物は歴史的な建造物でNY州の保存指定になっており、ここの朝食はとても美味しいので私からリクエストです。人気があるようで朝から賑わっていました。やはりとても美味しかったです!

「BARTLETT HOUSE」でタツさん、エナさんご夫妻と。

「BARTLETT HOUSE」でタツさん、エナさんご夫妻と。

その後、ハドソンに移動して、久々に訪れた街を散策しました。ここに来るのは4年ぶりですが、すっかり以前に賑わいを取り戻していて、前になかった店もオープンしていました。

初めに案内してもらったのは、非常に雰囲気のある建物を上手く活用して店にしているお花屋さんです。お花屋さんといってもいわゆる生花店ではなく、ドライフラワー、花器、花をテーマにした石鹸や香料、チョコレートまであり、非常に楽しく、美しく、おしゃれなお店です。古いお家だった建物のようでセレクトされた商品が引き立っています。

お花屋さんというよりも植物の魅力をテーマにした非常にオシャレなお店でした。

お花屋さんというよりも植物の魅力をテーマにした非常にオシャレなお店でした。

ハドソンの目抜通りにあったアウトドアショプやインテリアのお店の様子。

ハドソンの目抜通りにあったアウトドアショプやインテリアのお店の様子。

ハドソンの目抜通りを歩いて、最近人気のアウトドアのお店を覗いたりファッションの店を見たりしながら歩いていると、気になる雰囲気のギャラリーのようなスペースがあり、入ってみることにしました。

中を見ると展示会を行なっていました。イギリスの服のブランドと、ハドソン川流域で活動しているアーティストたちの合同展でした。アーティストたちは再利用をテーマにしたアート作品を展示し、イギリスのブランドはまだ日本では展開されてなく、オーガニックな雰囲気がかなり良い感じでした。

私が試着している黄色いプルオーバーのシャツジャケットもそのブランドのものです。ハドソンは洗練されたテイストでこのようなリラックススタイルが似合う街なので、あえてニューヨーク市内ではなくここで展示会をやっているのかもしれません!

イギリスから来てハドソンで展示会を行なっていたブランド。かなり良い感じでした。

イギリスから来てハドソンで展示会を行なっていたブランド。かなり良い感じでした。

その後、ハドソンから車で周囲の小さな街や、山の中の通り沿いにある店などを回りました。普段はニューヨーク市内にいて、週末や休暇をこのエリアで過ごす人たちも多いため、アンティークやビンテージのショップのセレクトもかなり良いようです。確かにタツさんとエナさんご夫妻が案内してくれた何軒かのショップはどれも良い感じのモノをセレクトしています。

気に入ったモノが何点かあったので、「グローブスペックス」の装飾品として購入しました。店舗を良い感じに引き立ててくれそうです!

ハドソンから少し離れた周辺の街や山間にあるお店の様子。田舎町ですが、良いものもたくさんあります。

ハドソンから少し離れた周辺の街や山間にある店の様子。田舎町ですが、良いものがたくさんあります。

ハドソンから少し離れた場所に、最近若い人たちが集まって店を開いたり、よくイベントをやっているエリアがあるので行ってみました。ハドソンが知られるようになり人が増えると、より味があって面白いことができそうな場所に感度の高い人たちが移ってきているようです。ここでは古い銀行を改装したホテルや、ブックショップを併設したカフェなど、居心地が良く雰囲気もなかなかの施設ができつつあります。

  古い銀行を改装したホテルと、置いてある本は買っても良いし店内で読んでいてもOKなカフェ(右下家のような写真)。

古い銀行を改装したホテルと、置いてある本は買っても良いし、店内で読んでいてもOKなカフェ(家のような建物)。

最後は以前にも来たことがあった美味しい店にタツさんとエナさんが予約してくれたので、そこでディナーをしていると「Hey Tetsuya!」と声を掛けて来る男性がいました。以前、ニューヨーク市内でメガネの取引をしていた会社のCEOだった方でした。やはりニューヨーカーたちはこのエリアにリラックスしに来ているのですね!

ハドソン近くの美味しいレストラン「Canoe Hill」。笑っているのが以前一緒に仕事していたTim。

ハドソン近くの美味しいレストラン「Canoe Hill」。笑っているのが以前一緒に仕事していたTim。

今回、ハドソンとその周辺には1日しかいられなかったのですが、このエリアは目的を持って来たら、もっと色々と探索できそうです! タツさん、エナさん、ご案内いただき本当にありがとうございました! とても楽しかったです!

翌日はJFK空港から14時発の帰国便に乗る予定だったため、朝早めにハドソンを出発しました。空港に着いて、「TWA Hotel」を見たかったのです。これは2019年にオープンしたJFK空港内唯一のホテルで、2001年まで「ターミナル5」として「TWA(Trans World Airlines)」のフライトターミナルとして使われていた建物です。建築家エーロ・サーリネンによるデザインのこの建物はミッドセンチュリー建築の代表として知られ、ニューヨーク市にランドマーク、歴史登録財として指定・保護されていた施設です。

1962年当時の建物を再現し、航空業界の黄金時代である「ジェット・エイジ」とミッドセンチュリー建築とを堪能することをコンセプトとしているそうです(美術手帖サイトより)。

ホテルの入り口であるターミナル5の車寄せには、1960年当時の「リンカーン・コンチネンタル」や「フォルクスワーゲン」のバンが停めてあり、中に入ると空港側には1958年製の「Connie」と呼ばれた名機を改造したカクテルラウンジがありました。夕方以降はカクテルバーとしてドリンクも楽しめるそうです。

1960年代のリンカーンコンチネンタルとVW。右下の飛行機が「Connie」で夕方からカクテルバーになります。

1960年代の「リンカーン・コンチネンタル」と「VW」。右下の飛行機が「Connie」で夕方からカクテルバーになります。

ホテル内には1945年から2001年まで、「TWA」が採用したすべてのユニフォームを見ることができ、中にはピエール・バルマンやラルフ・ローレンがデザインしたものもありました。その他に歴代の広告ポスターの展示などもあり、「TWA」博物館として楽しむこともできます。

懐かしいコイン公衆電話や、昔のシューシャインスペースなども再現されていて、未来への期待と活気に満ちていた1960年代のアメリカを感じることのできる素敵なホテルです!

懐かしいコイン公衆電話や、昔のシューシャインスペースなども再現されていて、未来への期待と活気に満ちていた1960年代のアメリカを感じることのできる素敵なホテルです!

私が初めてアメリカに行ったのは、父の転勤で1969年のニューヨークだったのですが、プロペラ機で30時間以上かけて(途中西海岸で乗り継ぎ)到着した国はこの様な飛行機や車、好景気と活気にあふれていて、田舎町から来た日本人少年が圧倒されたのを今でも覚えていますが、「TWA Hotel」はそんなキラキラしていた当時のアメリカを垣間見ることができる非常に楽しいホテルです。いつか泊まってみたいです!

今回の米国東海岸滞在は日曜から次の日曜まで8日間の旅だったのですが、内容的には2週間分くらいのスケジュールをギュッと詰め込んだ感じでした。「Brimfield」はぜひまた行ってみたいです! ニューヨーク市内とアップステートもまだまだ回りたいところがあったので、また訪れたいと思います!

今回はメガネ以外の側面から「グローブスペックス」の店作りや、今までもそのヒントやインスピレーションとなってきた海外での様子をご紹介しました。文章や写真にはならないインスピレーションも数多く得られたと思います。また皆様に楽しんでいただける店作りやサービスに生かしてご紹介していきます!

今回の旅で情報を下さり、色々とご案内いただいた皆様、本当にありがとうございました! さらにアメリカ東海岸の魅力を知ることができました。

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