どうも、堀家です。
去年の11月に別注させてもらったCLASSのBrooklynとKarachi
https://b.houyhnhnm.jp/horike_ryu/2020/11/06/34356/
顔の見えるお客さんに喜んでもらえました。
実はこの時に、昔のコレクションを、堀切さん、山本さん、秋山さんと話していて、
あれはこうだった。あの時はこうだった。とか、非常に楽しい話。
こういうこと、言うのって正しいのか、間違ってるのか分からないのですが、
今の物とか昔のこととか、そういうことではなく、
このCLASSのチームは、全てにおいて作品として捉えていて、
シーズンとか関係ない。
良いとか、悪い。じゃなく、
この時はこういう思いでデザインした。
これを着た時に、こんな風に思った。
あの時の気持ちを忘れたくないから、今でもこれを着ている。
思い出とか、考えとか、思想とか、そういうものが、洋服とセットになるというか。
簡単ではないから、そこに対して考える。努力する。みたいなことが
もれなくセットで付いてくる。
均一化されない、それぞれの感情とか、思いが、
信用として服に現れ、
これだけ情報がある中で、差別化を測れる、希少な人たち、それが自分が思うCLASSというブランド。
お客さんも、それを理解していて、デザインが奇抜だったり、
ある意味、ちょっと不便だったりしたりする部分でも、
試行錯誤して着ている。
安くて美味い店じゃなく、
高くても行ってみたいお店。ていうのか。
そういう服は、
結果、手放さない。いつ着てもいい。
そこには買った時の考えや葛藤。思い出がセットになってる。
自分が思うCLASSというブランドって、そうなんです。
長くなりました、話を戻します。
過去のシーズンのルックを見返しているときに、
秋山さんが見せてくれたのが、このビジュアル。
2016 S/Sのシーズン。
その時は前出のウルトラスウェードの進行だったので、スルーしていたんですが、
このルックが非常に頭に残っていて、ずっと気になっていた。
そこから色々調べてみるものの、全然情報が出てこない。
当然、2次流通などにも出てこない。商品化されていたのかもわからない。
気になりだすと、会いに行くのが自分の性格なので、
堀家
「実はあの時見せてくれたルックのスノーパンツが気になってるので、実物持ってたりしますか?」
秋山さん
「あったかな~。ちょっと確認するわ。」
その数日後、
「堀切さんの私物があったから、見においで。」
と、秋山さん。
ただただ、見に行きたい衝動のみ。
軽率な自分は、CLASSに向かう道すがらで気づいてしまった。
実物も見たときもない、どんなものなんだろ?
欲しくなるのかどうか?20万とかだったらどうしよう。。。など。
やばい、緊張してきた。ただ、それ以上に見たい。の衝動が圧倒的に強かったので、怖いもの見たさに近い感じ。
緊張しながら、見せてもらったのが、
今回の別注のウール素材のパンツ。
とにかくかっこよかった。
こんなのを2016年にデザインしていたことに、リスペクト。
もうこのパンツをWISMでやることは、穿いた瞬間に決まった。
そこからの生地選び。
ウルトラスウェード?そりゃ最高にかっこいいはず。
ただ、もう何度もその素材で別注してもらっていて、
違う引き出しもある。みたいなこと、姿勢も見せたかった。
元々はウールとウルトラスウェードでのリリースされていたパンツだったので、そのどちらとも違う生地で挑戦したかった。
その時に出てきたのが、CLASS独特のネップのシャンブレー。
滾るね。そりゃ。
そして、昨日商品を見たとき、いや、見る前から、
もう見たくてしょうがなくて、段ボールを開けた瞬間、
袋から出した瞬間、足を通したときに、
感動。それを感じた。
長くなりましたが、僕が今回、この別注のスノーパンツ(PHOTO-FRYという名前です)
その入り口から、穿いたまでのストーリーです。
これからも、これを穿くたびに、この思い出が蘇ってくる。
この物語を、お客さんそれぞれに作ってもらえたら嬉しいです。
ずいぶん長くなりましたが、商品の紹介。
アメリカ軍が雪山で装着するスノーパンツがベースのトラウザーズ。
従来はオーバーパンツなので、めちゃくちゃ大きいんだけど、
ウエストをコンパクトにし、太さやボリュームは従来のまま。
裾に紐が通してあるので、ぎゅっと絞って穿いてもらうのがおすすめです。
コットンナイロンが主流なスノーパンツに、
シャトル機で織ったネップのシャンブレー。
穿いた感じは、ブルーシャンブレーのほうが、少し肉厚ですが、
一度洗うと、良いシュリンク具合でさらに良くなりそう。
いっぽう、生成りは落ち感がある。
どちらの素材も、洗って穿きこむ度に、違う表情を見せてくれるはず。
必ずどちらも試着してもらうことをお勧めします。
自分は決められず2色買い。
同じものだけど、全くの別物。
単なる色違いじゃないのが、CLASSのストーリーだね。
膝のダーツでM-65。
ジップはWALDESなので、こだわりがある人も、そうでない人も、見てもらえる個所は沢山あるはず。
スナップ一つとっても、ポケットのディテール一つにしても、
ちゃんと意味があり、理由があるはず。
バックポケットは右はパッチポケット、左はフラップ。
ポケットが多いのは、嬉しい。
もちろん、それを全て自分が分かってるわけはない。
だけど、言えることは、
かっこいい。ていうこと。
なんか、非常に長いブログになってしまいましたが、
今後、WISMにとってのマスターピースになるようなアイテムに
俺は勝手に思っています。
明日からの発売。
穿いて思うこと。
それが必ずセットになる、PHOTO-FRY。
宜しくお願い致します。
是非店頭で
失礼します。