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BLOG - 高山かおり(Magazine isn’t dead. 主宰/ライター)

「のほほん BOOKS & COFFEE」にて

北杜市に昨年オープンした本屋「のほほん BOOKS & COFFEE」をご存知でしょうか。

私は何度か雑誌などでの記事を目にしていました。コピーライターが運営しているということもあって、それぞれの棚につけられている言葉が秀逸で、何より気持ちよさそうな空間。コーヒーやおやつの提供もあるので山の中でゆったりと本と向き合えるであろう最高な場所。そして、写真を見る限りではどうやら大手取次を経由して仕入れているように見受けられ、気になっていました。というのも、個人が開業する書店で大手取次を経由して仕入れをするのは現在ほとんど困難だからです。それはなぜか、という理由をここで説明すると長くなってしまうので割愛しますが、書店経験のない方がなぜ大手取次を利用できるのか。ここが最大の謎でした。

そんなある日、BEEKの土屋さんから甲府でトークイベントをしませんか?とお誘いいただきました。甲府の中心部にあるいわゆる町の本屋、春光堂書店の宮川大輔さんと、のほほんの渡辺潤平さん、そして私、という座組でどうか、とのこと。三者三様のスタイルで本を売っている人たちが話すのが面白いのでは、と土屋さん。これはお二人にいろんなことを聞けるチャンスだ!と迷わずお引き受けし、先月春光堂書店の店内でトークイベントを開催しました(お越しくださったみなさま、ありがとうございました)。

私たち三人はみな「はじめまして」な状態で、簡単に自己紹介をするところから始まったのですが、本という共通点があるだけでここまで話が盛り上がるものか、というくらいお互いが聞きたいことだらけで延々と話が止まらない。本のおかげで一気に距離が縮まる、本当に不思議な体験でした。渡辺さんにもなぜ取次を利用して仕入れができたのか、という話を聞かせてもらい、最終的には渡辺さんの熱意が取次の担当者を動かした、という結論を得ました。もちろん紆余曲折があるわけですが、気になる方はぜひお店に足を運んで渡辺さんから直接話を聞いてほしいです。

イベント後には、宮川さんに春光堂の山梨関連の本を集めた棚の中からおすすめをいろいろと教えていただき、1冊購入。感想も含めて後日どこかで紹介したいと考えていますが、こうして買った本ってページをめくる度に買ったときのことを何度でも思い出すんですよね。本に限った話ではないですが、店の方と話しながらものを購入するということはこれからも大事にしていきたいなと改めて感じました。その日は夕方まで「文化沼縁日」として出店し、日帰りだったのでへとへとでしたが、ほくほくした気持ちで春光堂を後にし、バスで東京まで帰宅。

そしてその後。ダメ元でのほほんの渡辺さんに自費出版物と私が国内流通をしているイギリスの雑誌を押し売りしようと、メールしました。お忙しい方だし、気長に返信を待とうと思っていたら、すぐに「取り扱いしたいです」とご返信。こちらの活動を面白がってくださったことが本当にうれしくて、すぐに発送しました。そして先日。こんな写真が添えられてメールが届いたのです。

「奇想天外なマガジン」と記されているPOPを最高の褒め言葉と受け取りました。本当にありがたいです。「この一角だけ異彩を放っておりますw」と書かれたメールと合わせて見返して、久しぶりに勇気づけられ、「あなたの雑誌遍歴を聞かせてください」シリーズの次号をつくることを決めました。来年の1月にとある場所で出店予定があるので、そこでお披露目できたらいいなと思っています。

隣に並んでいる『地下街への招待』もぜひ多くの方に手に取っていただきたい雑誌です。

どんな雑誌でどんな人がつくってるの?と気になった方は、お時間ある際にでも下記記事をご覧ください。

ちなみに、「あなたの雑誌遍歴を聞かせてください」シリーズはdee’s magazineの千葉さんと共同制作しています。ご興味お持ちくださった方は下記よりご確認ください。お取扱店もまだまだ募集しています!(つまり、在庫がまだまだあるので買ってほしい!のです)

渡辺さんとは、10/21・22に開催のハタフェスでもご一緒できる予定なので楽しみです。

渡辺さん、本当に本当にありがとうございます!!!

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