CLOSE
BLOG - 渋井勇一(RASSLIN'&CO.代表 / Mountain Martial Artsディレクター)

ありがとう、スターウォーズ(「THE RISE OF SKYWALKER」(ネタバレあり)

SNSでネタバレ投稿に遭ってもいいように、ep.9「THE RISE OF SKYWALKER(スカイウォーカーの夜明け)」を観てきた。

※重大なネタバレを含みます。まだ観ていない方はご注意ください。

ぼくが最初にスターウォーズを観たのは子供の頃。「A NEW HOPE(新たなる希望)」がつかない、ただの「STAR WARS」だった。

個性的なキャラクター、宇宙を舞台とした闘い、テンポのよいストーリー。1970年代に出会ったその衝撃はぼくら世代を直撃し、多くの人たちが「May the “STAR WARS” be with you」の人生を送ることになった。公開された作品はすべて観て、TOYSも買いまくった。

だから、ジョージ・ルーカスがスターウォーズを手放したことは少なからずショックだったし、その後に作られた新三部作(シークエルトリロジー)は「ディズニーの商業主義による蛇足」くらいに思っていた。

J.J.エイブラムスのep.7「THE FAECE AWAKENS(フォースの覚醒)」は新しさを感じず、ep.8「THE LAST JEDI(最後のジェダイ)」ではライアン・ジョンソンがスターウォーズの世界観を壊しただけではなく、ぼくのスターウォーズへの熱意までも奪ってしまった。ぼくらのルーク・スカイウォーカーが、、、もう観るにたえない、、、

それでも長かったスターウォーズサーガが完結するというなら、観ないわけにはいかない。完全に醒めた気持ちで観たep.9「スカイウォーカーの夜明け」は、

よかった。とても、よかった。

今回、満足した大きな理由として、個人的にep.6「Return of the Jedi(ジェダイの復讐)」があまり好きではない、というのがある。

当時、ひとつ前のep.5「The Empire Strikes Back(帝国の逆襲)」が傑作すぎた分、期待感も高かったのかもしれない。しかし、ローカルさが漂うエンドアでの闘いは最終決戦と呼ぶには迫力に欠け、最強の敵であるパルパティーンの前に我らがルークは父に助けを求め、改心したダース・ベイダーに投げられ(!)パルパティーンはあっさりと退場。え、あんなに強いのにこんな最後なわけ???

プリクエルで深掘りされればされるほど、パルパティーンの狡猾さと強さを知り、「ジェダイの復讐」での最後に悶々とする始末。勝負論的には、きちんとした対決が観たかった。

今作でパルパティーンの復活にブーイングの声が少なからずある。しかし、ぼくはウェルカムである。今作の最後の対決では、一見してパルパティーンvsレイであるが、レイには偉大なる先人のジェダイが共にあった。レイにかけられた声は、ルーク・スカイウォーカー、アナキン・スカイウォーカー、オビ=ワン・ケノービ、メイス・ウィンドゥ、ヨーダ、クワイ=ガン・ジン、etc…

まさにシスとジェダイの最終決戦にふさわしく、パルパティーンは完全に敗北し、消滅する。最強たる敵として、こういう散り方を観たかったのである。

そもそもあまりにもオリジナル三部作が神格化されているようにも感じた。今回もストーリーは出たとこ勝負のドタバタ劇である。しかし、今見直せば、そもそもオリジナル三部作も同様なのだ。

たしかにオルジナル三部作は偉大なオリジンであるものの、プリクエル三部作、新三部の各トリロジーにはそれぞれの魅力と欠点があり、それは各エピソードにも当てはまる。そうした欠点を補うのが「サーガ」という大きな括りであり、すべてをブチ壊したep.8「最後のジェダイ」でさえ、サーガの中では必要悪のように思えてきた。「最後のジェダイ」の圧倒的な絶望感と失望感があったからこそ、今回の満足感があるのかもしれない。

9作品を通じて描いたのは、スカイウォーカー一族の物語であり、ジェダイとシスの闘いであり、シスという強大な敵の象徴としてパルパティーンが存在した。終わってみれば、すべてが必然だったように思える。(新三部作のストーリーは各エピソード監督のリレー形式なので結果オーライ)

公開から一週間弱。ネタバレレビューが出始めている。大作だからこそ賛否両論、様々な意見がある中で思ったことは、スターウォーズは「誰がために」あるのか。

ぼくが劇場に行った時、隣には親子が座っていた。思えば、自分が最初にスターウォーズを観たのも子供の時だ。40年以上の長きに渡り愛された反面、作品に纏わるテーマや膨大な設定から多くのマニアを生んだ。

しかし、本来は子供が、親子が楽しめる物語であればそれでいいじゃない、と思う。マニアを納得させるために、マニアの裏をかくためにある作品ではない。それはep.4「新たな希望」製作時のジョージ・ルーカスの

「シンプルな発想から生まれた物語だ。現代的なおとぎ話として描いた」

という言葉が物語っている。

シリーズ42年の歴史が凝縮!『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』特別映像

「全員を満足させることなんてできないのだから。この結末は人々が求めたものになっていると思いますし、きっとご覧になった方の大多数は、自分たちの願いが叶ったように思うことでしょう。だけど間違いなく、そうじゃない人たちも出てきます。」(J.J.エイブラムス)

ここまで大きな存在となったスターウォーズに決定的なひとつの解答など出すことはできないように思える。逆にいえば、それぞれのスターウォーズがあり、各々が解釈すればいい。

ただひとつ間違いのない真実は、スターウォーズという存在がなければ数々のよき思い出を持つことはできなかった。映画館に連れていってくれた親、TOYSを一緒に買いに行った友達たち、熱く語れるオタク仲間たち。スターウォーズと共にある人生でよかった。

だから、スターウォーズには「ありがとう」と感謝の言葉を捧げたい。

余談。

諸事情あり20年以上に渡りコレクトしていたスターウォーズTOYSを手放すことにした。手始めにスターウォーズマニアといえばこの人、District森山さんにケナーのビークルを中心に引き取っていただきました。

そのTOYSの代金は、なぜかScyeのコート代の一部となりました。

▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

note始めました
https://note.mu/rasslinandco

Mountain Martial Arts(MMA)公式サイト
https://mountain-ma.com

TOKYO MOUNTAIN RUNNING COMPANY
https://tmrc.tokyo

MMA Facebook page
https://www.facebook.com/mountainmartial/

MMA Instagram
https://www.instagram.com/mountainmartialarts/

自分のInstagram
https://www.instagram.com/shibuinsta_mania/

MMAサイト内のブログ「文系ランナーZ」
https://mountain-ma.com/bunkei/

ランニングメディアのRunners Pulseさんのブログ
http://runnerspulse.jp/yshibui/

UPDATE BLOG

ブログトップもっと見る