毎年3月にニューヨークを中心とした米国出張に行っていますが、今年も行って来ました。今回はニューヨーク以外、コロナ禍以来訪ねていなかったロサンゼルスにも訪れました。
いろいろと興味深い発見や変化がありましたので、しばらく忙しくて書けていなかったブログでご紹介します。かなり盛りだくさんの内容なので4回に分けてご紹介します。
第1回:ニューヨーク街中
3月2日に日本を経ちました。ちょうどその前週までニューヨークの豪雪で交通が麻痺している様子をニュースで報道していたので街が機能しているか気になっていました。出発直前にニューヨークから来られたお客様に様子を尋ねたら「確かに大雪だったけれど、NYはすぐ雪を退けるから大丈夫だよ!」と言われ、着いてみると道の脇には所々雪がありましたが交通はすべて機能していました。

ニューヨークJFK空港到着直前の空から見た街の様子。まだ至る所に雪が残っています。



ここ数年、常宿にしている宿泊施設が入る建物。もともと古いアパートメントタイプの邸宅に少し手を入れつつ20世紀初頭の頃の内装をそのまま生かし、部屋のなかの家具もほぼすべてアンティークで構成されている「Airbnb」タイプの宿。
とはいえ到着から3日ほどの間は最高気温がマイナス1℃ほどだったのでダウンを着て寒さ対策をしっかりして活動しました。
メガネの展示会は3月5日からだったので、2日に到着してから4日までは街中の面白い店や眼鏡店などを訪ねて回りました。「BODE」の店があるLower East地域。以前は「BODE」以外あまり店がなかったのですが、今回訪ねてみると古着をリメイクしたアイテムが並ぶショップなど、オシャレで面白い店がだいぶ増えていました。この地域独特の味がある古い街並みと、チャイナタウンとの境界線にあるため漢字の看板も多く、まだまだ当分は面白さが続くはずの地域です。東京にも「BODE」のショップがオープンしたばかりで非常に注目されていますが、「ラルフ ローレン」が発行しているニューヨークのおすすめスポットを紹介する本で、唯一紹介されているファッション店は「BODE」であることからもやはり今注目度が高いニューヨークのファッションブランドですね! 昨年もお話ししたスタッフの方がいたので「あ、東京のメガネ屋さんですよね!」と覚えてくれていました。

私の後ろに漢字の看板が見えていますが、その直ぐ奥に「BODE」の店があります。一見、オシャレなエリアに見えません。
もうひとつ同じ「ラルフ ローレン」のNYおすすめスポット本に紹介されている店舗に「John Derian」 があります。昨年同じBond Streetの店を構える親友のセリマから教えてもらった店です。John Derian氏ははじめボストンで「decoupage design business(ペーパーナプキンなどの柄を切り抜き、専用の液で雑貨や布に貼ってデコレーションする技法)」をスタートし、1990年代にニューヨークに拠点を移したそうです。自からすべてハンドメイドで行っていたデコパージュ作業を地元のアーティストとの共同作業へと広げ、今はヨーロッパのアーティストやハンドメイドのブランドとのコラボなども手がけています。アイテムはアンティークの家具から、ペーパーウェイト、キッチンウェア、ビンテージの絵葉書、数々の装飾品など多岐に渡っています。どのアイテムを見ても独特なセンスとアート的な要素があり非常に洒落ています。店舗のディスプレイや装飾にこれらのアイテムを購入しました。




テーマを分けた3つの「John Derian」の店舗が並んでいる。ウィンドウやファサードもセンスに溢れている。たまたま店に居られたJohn Derian氏との写真。



「ラルフ ローレン」が発行している「New York City Guide」。John Derianが紹介されています。


「John Derian」で購入した店用の装飾品。眼のクッションはビーズで描かれており、ハンドメイドであるため3店舗分すべて少しずつ異なるデザイン。カード類もアート性に富みセンスが良い。
今回の出張もひとつテーマにしていたのがアートや写真集を扱うブックストア巡りです。日本でもデジタル化で本離れが進んでいますが、紙のメディアである本だからこそ紙質、大きさやレイアウトにこだわって表現できる世界観を具現化した秀逸な本を厳選して紹介する、NYの書店の情報を少し前に見た覚えがあったので、そのようなブックストアを数件回りました。その中でも「Dashwood Books」は非常に良かったです! 割と小さな店舗なのですが、店のなかは常に混んでいました。しかもおしゃれで地元の若い人たちが多かったです。さすがに良いセレクトをしていて迷いましたが非常に良い本がいくつか入手できました。「グローブスペックス」の各店舗にありますのでご来店の際に見てみてください。特に渋谷店にはまとめて配備しています。

Dashwood Books
入手した本の数々:
『EDWARD HOPPER’S NEW YORK』
アーティストEdward Hopperが20世紀初頭から1960年代にかけてニューヨークが摩天楼のビル群を築き上げ、ブルックリンブリッジなど数々の橋をかけて発展していくなかで、街中の何気ない様子や人々の姿をイラストや絵画に収めた作品集。




『Every person in New York』
イラストレーターJason Polanがカジュアルなメキシコ料理店のチェーン「Taco Bell」で食事をする人たち、地下鉄で居眠りをする人など、リアルなニューヨークの人たちを白黒のイラストで描き出すことでニューヨークの表情を描き出したイラスト集。



『INDIVIDUALS』
ファッションブランド「GAP」が著名人を写真集にまとめ、ファッションと個性を映し出した写真集。



『STEPHEN SHORE EARLY WORK』
写真家 Stephen Shore がまだティーンネイジャーであった1960年〜65年くらいにNYの人たちと風景をとおして当時のNYを捉えた写真集。さまざまなニューヨーカーたちをありのままに映し、街中で気になった人から教会の階段で座り込む子供たち、「The Factory」にいるAndy Warholの姿も。




『IN THE AMERICAN WEST Richard Avendon』
写真家 Richard Avendonが1970年代に5年の歳月をかけてアメリカの南部を中心に21の州を周り、ごく普通の人々をポートレートに収めることによって、その当時の地域のイメージを描き出した写真集。背景によるバイアスを避けるために敢えて白バックに統一して人々を収めている。

「グローブスペックス」の店舗の家具やビンテージの装飾品の手配でいつもお世話になっているアンティークショップも訪ねました。ここのJimとはもう古い付き合いで、掘り出し物が出るとこちらの好みを熟知しているので連絡をくれます。
今回は古いBowler Hatとその収納レザーケースを購入しました。100年ほど前のものです。店舗でクラシックなテイストのメガネのディスプレイとして使う予定です。


ブルックリンにも渡り、店作りや品揃えが素晴らしいメガネ店「Atelier Mira」を訪ねました。インテリアショップのような店内で非常にセンスを感じます。





店内とショップスタッフの方と
日本にもショップがある「Pilgrim Surf+Supply」は、ブルックリンの店に寄りました。オーナーのクリスさんは数年前に共同でアイウェアコレクションを作ることを一緒に検討した仲で、ビンテージのアイウェアを「グローブスペックス」で購入してもらっています。訪ねることを予告していなかったので少し驚かれていましたが、楽しくお話しして近況を報告しました。


オーナーで代表者のクリスさんと「Pilgrim Surf+Supply」の店内で。たまたま私が履いている靴は日本の「Pilgrim」で購入したものでした。クリスさんのかけているメガネは「グローブスペックス京都店」で買っていただいたもの。
ニューヨークは世界中の食が楽しめる街でもあります。イタリアン、フレンチ、インディアン、中華など、どのジャンルにも素晴らしいレストランがありますが、アメリカならではで美味しいのはニューアメリカンです。一昔前アメリカ特有の料理というとボリュームが大きくヘビーなイメージがありましたが、ニューアメリカンは量も程よくヘルシーなメニューが多いです。また洗練された味の料理も多いので非常に楽しみです。先月訪れたロンドンのモダンブリティッシュも非常に洗練されていて、美味しくヘルシーなメニューが多く、少し前はアメリカもイギリスもあまり食べ物は楽しみではありませんでしたが、今はどちらも非常に美味しいです!
ブラジルの「LAPIMA」デザイナー夫妻と訪れたニューアメリカンの「Blue Hill」はニューヨーク北部の郊外にある自分の農園で育てた野菜などを食材に使っていて、非常に美味しかったです!



「LAPIMA」デザイナーご夫妻と「Blue Hill」でのディナー。レストランが所有する農園の野菜が非常に美味しい。
セリマが運営する二店はNYを代表する店舗で、ロバート・デニーロなど数々のセレブを顧客に持っています。




SOHOにある「Selima Optique」



Nohoにあるもう一店舗「Bond 7」にて。Selima Salaunご本人。自身のコレクションのみならず、ビンテージアイウェアからファッションアイテムまで取り扱う人気店。

ニューヨークに来ると必ずディナーを共にするセリマとはNohoの老舗イタリアン「il Buco」に行きました。