生産業はどの分野においてもそうかもしれませんが、職人の高齢化は否めないのが現状。
靴の製造に関しては職人の高齢化現象、賃金等の安さにおいて若い職人が育たない。自分が靴に携わってからずっと言われ続けている事でもあります。
革に関しては材料の値段上昇、一般的にはアッパーの革の値段が上がっているという見え方もありますが、実際にはインソール、革底、ヒールにおいても全て革を使っている自分にとっては革という名のつくものは全て値段があがっているという事。
機械に関しては既に廃社になっているところもおおくスムーズにメンテナンスがし辛い。
近年ホルモン剤投与によって急激に食肉等を成長させていることもあってか、10年前に比べると革の質があがっているというアナウンスはできず、より原皮のいいものを使って鞣している革に目が行くようになってきました。
弊社で使用しているコードヴァンに関しても同じような事が言えるわけで。
結果的に仕上げ作業に時間を要するのが今日。
生産においてはこのままだと本当に国内で作られる靴っていうのは減ってしまうのだろうな。
実際に大手製靴企業は次第に力がなくなっているのも現実。
自分のような小さなメーカーはその一撃をくらうまでには至っていませんが。
欧米に比べると日本は皮革産業においての取り組みが非常に弱い気がします。
難しく考える事はあまりしないようにはしていますが、最終的にはエンドユーザーに対してその商品の仕上がりが少なからず影響があり、[昔のモノはよかったな]なんて言葉をよく上の方から耳にたこができるくらい聞いていましたが、今となっては自分もそれを口にする始末。
結果、今できることをしっかりキープしながらモノを作っていくことが当面目標なのだろうと考えてながら本日も作業開始。
区の助成体制、どうにかならんものだろうか。。