ここ数年でタックの入ってないパンツだと落ち着かなくなりましたね。ってくらい個人的にはワイドパンツが当たり前になりました。
とは言ってもわたしの頭の中にある映像はモードではなくてトラッドなおじさんがリラックスして穿いている姿です。
あくまで私的決定版ですが30年近く変わらずお気に入り、穿くたびにその安定感にホッとするのが当時購入したBARRY BRICKEN SPORTの”SLOAN”というモデル(残念ながら現在入手することはできないみたい)。
コットンチノ生地ではオイスターベージュとオリーブの2色を大事に穿いています。
で、2枚目のこちら。生地屋に勤める長男からメゾンブランドが使うようなとてもいいチノ生地があるので使ってみないかとお勧めされたもの。
綿を中心とした超強撚、高密度織物に特化した静岡県掛川市のカネタ織物さまの生地だそうで息子激推し。
以下カネタ織物さまにより生地のご説明を頂きました。
”昭和40年代製のシャトル織機で創業70年以上の実績により、熟練の職人を有し古い織機をメンテナンスしながら、シャトル織機でなければ織れない布を製織しています。
米国産超長綿を日本国内で単糸から3子撚りした糸を縦横に使い、希少な旧式織機のシャトル織機で丁寧に時間を掛けて織った高密度綾織物です。
シャトル織機の特徴である糸と糸の間に含まれた微妙な空気が、織物に微妙な膨らみと触感を与え製品に立体感を与えます。”
ブリッケンの粗い織りとは対照的に滑らかで光沢のあるコットン生地ですがしっかりと肉もある珍しい質感で、それではとカネタ織物さまにご協力いただき息子といっしょに超個人的にチノパンツを作ってもらいました。
型紙と縫製はブリッケンを参考にして2プリーツのチノパンに。息子のつてで縫製工場も数々のブランドから信頼される国内の工場で。
深めの股上、ボリュームのあるワタリとワイドシルエットながらテーパードの穿きやすさはお気に入りのブリッケンの特徴を継承しています。
一度洗ってから丈詰めも完了しました。高密度特有のハリで細かいシワも入りにくくコットンパンツながらなめらかでラグジュアリーな表情です。
むらのある糸でチノなのに縦落ちしてくる粗く織られたラフな表情の昔のチノ素材も大好きですが、いま作るならこんなリッチなコットンパンツもありかなと思います…と、ヘビロテ中。
あ、これあくまで個人的に作ったので非売品です。それでも欲しい方いたら個人的にご相談ください😅