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BLOG - フイナム編集部

パリ滞在5日目

ファッションウィークも残すところあと2日。今日は朝から週明け月曜の帰国に備えて、小牟田編集長と薬局でPCR検査を受けてきました。なぜかというと日本はコロナの水際対策の一環として、帰国者全員に陰性証明の提出を求めているからです。その書類自体は今月ある程度、簡素化されたようですが、滞在先の国で検査を受けなければならず、これでもし陽性だった場合、おそらく帰国は先送りに。ここ数日、フランスの1日あたりの感染者数が7万人〜8万人と増加傾向にあることも気持ちの不安を煽ります…。

PCR検査は鼻に綿棒を突っ込んですぐ終了。結果が24時間以内にメールで届く仕組みだったので、正直なところこればっかり気になってしょうがない1日でした。そんな状況のなか、ショーを見ることでこのもやもやした気持ちが和らいだように感じます。

まず向かった先は〈オーラリー〉です。マレにある「ピカソ美術館」の中庭を舞台に、期待を裏切らない、繊細なアースカラーをまとわせた服の数々を見せてくれました。歩くモデルの様子から触らずとも柔らかな素材感が伝わってくるラフな感じでまとめられ、靴を掛けた大きめのバックパックを背負う格好がバカンスに出かけるようなシーンを想像させます。

 

続いて行った〈ロエベ〉は、「ブローニュの森」近くにあるスポーツ施設の体育館がランウェーに。角度をつけた真っ白な舞台をつくり、その奥からモデルが登場する演出でした。自然とテクノロジーの共存を謳ったコレクションは、ボリューミーな形のレザーのボンバージャケットやコート、オゾン処理を施したポロシャツやフーディなどが目につきました。液晶パネルを合わせたアウター、本物の植物を植えた服や靴もあり、クリエイティブディレクターのジョナサン・アンダーソンならではのユニークな世界が表現されています。

会場から出るセレブリティをひと目見ようと出待ちするひとたち。

会場の外には、招待されたセレブリティをひと目見ようと出待ちするひとたちの姿が。

 

今日3つ目は、美術館「パレ・ド・トーキョー」の地下のスペースを使った〈カラー〉です。会場に入るとブランドのアイコンカラーでライトアップされていました。

ショーがはじまると明るくなり、このブランドが得意とするギミックのきいたデザインの数々が登場。インサイドアウトをはじめ、シャツにニットのパーツをくっ付けたり、ジャケットを解体して内側のディテールを見せたりと幅広い手法でクリエーションの面白さを感じさせてくれました。

 

そして最後はメンズのファッションウィークにはじめて参戦した〈マリーン セル〉です。会場はパリ郊外のイッシー・レ・ムリノーにある学校のグラウンド。「STATE OF SOUL」をテーマに掲げ、スポーツの祭典の開会式をイメージしたような演出のもと行われました。

同じ白いTシャツで揃えた、旗手をはじめとする一団が登場し、ショーはスタート。服のデザインごとにグループ分けされたモデルたちがトラックをまわる展開で、水着やデニム、ニット類などスポーティなアイテムをラインナップ。プリントやジャカードを使った柄ものが数多く提案されています。

 

 

取材を終えてホテルに戻ったのは21時半ごろ。メールをチェックすると、お待ちかねのPCRの結果が届いていました。

ドキドキしながらリンク先のサイトにアクセスしてみると、そこに書かれていたのは「NÉGATIF(陰性)」。パリに来てからできる限り自衛してきたつもりですが、これで一安心。

ちなみに、小牟田編集長も陰性でした。二人揃って無事帰国できそうです。

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