2020AWのダブルネームシューズがリリースされました。
8月に納品されてから、とても反響がよかったみたいで、既に全店でほぼSOLD状態みたいです。
今回のモデルはご一緒させて頂いた中でも一番苦労した作品だったので嬉しい限り。
木型ベースはローファー用のラストで製作しました。
というのも短靴用の木型の場合はシューレース等で調整可能なので結構攻めたライン取りをしてるものが弊社の中では多いというのも一つですが。
ジップが足首までしっかりホールドされるとなると踵のラインと、甲部分がしっかり収まらないことにはジップが閉まらない。
じゃあ履き口を浅くすればいいじゃないかって事になるのですが、そうするとなんかクラシカルな要素薄くなるし、ジップをフロントにもっていくと金具が食い込んでしまいます。
通常はファースト作って、それから色々な所に手を加えたり引いたりすることが多いのですが、この靴に関してはそのファーストサンプルが自分の中での完成形でした。でもジップが閉まらない。
靴の場合履けないと意味がありません。
ですのでその際はデザインを部分変更で補います。がファーストが完成形だったので。悩みに悩んでどうにかしました。
なのでリリースできて、反響もいい。この上無しです。
photo:有泉 伸一郎 (Shinichiro Ariizumi)