BLOG - 蔡 俊行(フイナム発行人)

出会い系サイト

 先日外資系の会社に勤める娘と会った。3月から働き始めた彼女はいまだに一度も会社に出社していない。そしてたぶんと断って、年内はずっとリモートワークになりそうだという。

 本社はサンフランシスコにあり、向こうは来年の夏まで完全リモートワークになったそうだ。サンフランは家賃の高いことで知られる都市であるがため、働く人は好きなところへ越して構わないというお達しつき。果たして来年夏、コロナが収束していたとしても、遠くに越した人たちはきっとそのままそこからのリモート勤務ということになるのかもしれない。

 世界中がリモートワークに、あるいは学校などがリモート授業になるといいことも多いのかもしれないが、逆に弊害もある。新しい人たちとの出会いがものすごく制限されることだ。

 学校や会社に行かないから、帰りにどっか寄ろうとかごはんとか飲みの機会が極端に減る。友達の友達、あるいは同僚の友達、上司の大学の後輩など接点のなかった人たちのセレンディピティ的な巡り会いがまったくシャットアウトされてしまう。

 そんな出会いから共通の趣味の友人関係、仕事まわりの広がり、あるいは異性間の交友などが生まれるのがこれまでだった。しかしここが潰れてしまうと残りはSNSのようなサイバー空間での出会いしかない。

 実際、知人の子供たちは外出もあまりせず、ネットで通信ゲーム(?)のようなことばかりやっているという。未来から見るとこれが2020年代の遊びで、ここから広がる人脈というのもあったね、なんてことになればいいのだが。

 個人的に気になるのは少子化問題。コロナで結婚式の延期やキャンセルが相次いでいるし、この状況で出産に前向きになれない女性は少なくないだろう。それ以前に、ただでさえ出会いがないと巷間に伝わるご時世である。さらに結婚できない問題は深刻になる。

 出会い系のサイトで結婚するのはもはやアメリカでは普通だが、日本でもそういう動きが加速するかも。

 株やってる人はそんな会社の株買ったほうがいいかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

UPDATE BLOG

ブログトップもっと見る