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3人のアーティスト

六本木にあるタカイシイギャラリーで3人のアーティストによるグループ展が開催されていた。高木大地、山下紘加、リシア・ビダレスの3人による絵画のグループ展では三人のそれぞれ違う表現を垣間見ることができてとても興味深い展覧会だった。高田大地は1982年岐阜生まれ、多摩美術大学にて油彩を学び2018年から1年間文化庁の助成によりオランダのアムステルダムへ活動拠点を移したという。オランダに移ってからそれまで行なっていた絵画の表現理論や方法論を探求する表現からより自身の直感に従い描くという行為に取り組んだ。木や雨、水面、窓、鳥といった作家の身の回りのものを観察して描くようになったのだ。山下紘加はニュージャージー州のメイソングロス大学でMFAを取得し以後ニューヨークを拠点に活動したのち現在は岡山を拠点に活動している。山下の絵画には古くから日本の和歌などに用いられた自然と人のつながりや記憶、発見、愛慕といった日常の営みに観察される行為が丁寧に描かれる。西洋的な絵画に日本画特有の画面構成などを取り込み線や色の境界をぼかして日本的な儚さを表現する。ルシア・ビダレスは1986年メキシコ生まれで現在はモンテレイ大学に勤めつつ制作活動をしている。ビダレスの絵画は絵画の歴史やそのレパートリーを巡る彼女なりの個人的な想像から生まれる。絵画における様々に一貫する表現の物語を閃きと感性によって描き出すのだが詩的でさえあると感じられるイメージとそこに折り重なる色彩などが非常に印象的で美しい。3人のアーティストによる個性的な表現を一堂に見れるこの展覧会は絵画表現の様々な姿を見せてくれた。

ルシア・ビダレスの作品。

高田大地の作品。

山下紘加の作品。

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