BLOG - 竹内利充(Take Product ディレクター)

幻の靴

ども。昔に業界の先輩から「40・50歳代って老いが表面に出るけれど、枯れるほどではない中途半端な年齢でね、そのせいで似合う服もよく分からなくなるんだよ。」と言われた経験があります。
現在、わたくしその言葉が大変実感しています。俗に流行りと言われるスタイルをしようとも腑に落ちない。そんな日々を過ごす今日この頃。
そんな時こそ過去に買ったけれどワードローブにならずに仕舞い込んでいた品が役立つのでは?と思い、クローゼットや倉庫の奥を漁っています。
そんな中に発掘したのがコレ。

ZINTALA バケッタ&コンビシューズ

15年以上前にDistrict UNITED ARROWSにて手に入れた2足。(コンビのは自分の結婚式で履いた記憶が)
当時は意気揚々と買ったはいいが、ちょうど個人的にクラシコからアイビーやプレッピーへの波の転換期で10回ぐらいしか履かずに御蔵入りしていた次第(汗)

そして月日が流れ私も白髪混じりの立派な中年。当時は気恥ずかしさがあったロングノーズも今ならば楽しめそうという事で引っ張り出してみました。

プラシーボ効果かもしれませんが、他の革靴を履いたときよりも背筋が伸びる気がします。それと同時に自分がこれ以上モテてしまったらどうしようと錯覚も起きる始末。プラシーボではなく病気の域です。これだからファッションって面白い。

なお、現在公式オンラインストアで購入可能なSilvano Lattanziの価格は、カーフレザーのストレートチップモデルのビスポークで約5,000ユーロ(日本円で約80万・・・)とのこと。
円安云々以前に年間での製作数も限られている「幻の靴」という事で仕方が無いか・・・と思いたいけれど思えない昨今の様々なモノの高騰ぶりに驚きます。

また当時のようにこのような”ホンモノ”が日本でも手に取って見ることが出来て、ちょっとした人生のご褒美の選択肢に入れやすいような時代になって欲しい所存であります。

 

 

 

 

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