木ノ下駒(仙台)
東北で購入した「仙台木ノ下駒」
奈良・平安朝の時代、多賀城が国府として栄えていた頃、陸奥・出羽の地は名馬を良く産していました。八月になると、朝廷に馬を献上する『駒牽=こまひき』という公事が行われていましたが、多賀には「帝に奉納する馬は、必ず木ノ下薬師堂の駒市で選ぶ」という習いになっていて、献馬の首に木を刻んだ『馬形』を下げて都に上るようになったのが起こりだと言われています。
木ノ下駒は代々引き継がれ、仙台市通町の本郷家、仙台市南鍛治町の柴田商工、仙台市茂庭台の菅野家で作っていましたが、現在では「社会福祉施設工房けやき」という所でのみの製作になりました。
消えゆく伝統工芸を福祉施設が作り伝えているのも大変興味深い所ですが、「良いものはいい」という単純な理念の私としては、純粋にこの造形と絵付けの雰囲気だけでも十分輝いて見えます。
特にこの足元のサークル状の絵付けが、私から見ると素晴らしいグラフィティーに・・・さしずめSKOLOCT氏のアートワークに出会ったかのような錯覚に陥ります。
とりあえず、すでに所有している岩手の「チャグチャグ馬コ」と並べて楽しみます。
それにしても、牛とか馬とかの郷土玩具って多いですよね。それだけ古くから日本の生活に根付いていたのでしょうね。
・・・と、差し障りない締め方ですみません(笑)