BLOG - シガアキオ(Gardener / 庭師)

Thief

今週はわりと時間が。年明けから怒涛の日々ですこしゆっくりしたいです。本来庭師って1月2月は暇なはずなのに何故でしょう…ありがたい事ですがね。

 

まったくどうでもいい話しですが、ネットでとある事件で有罪になった某女優さんの謝罪文を見たんです。その直筆の文字に衝撃を受けてしまいまして。

事の内容なんて僕にはどうでもいいコトなんですが、それよりなにより字の衝撃のほう。笑

ほんとうに字だとか、例えば挨拶だとか、箸の使い方、ご飯の食べ方など『所作』というのは如実にそのひと自身が現れると思います。

いくら綺麗に化粧しておしゃれに着飾ったりしても素の部分や育ちが出てしまうような。

逆にそこがしっかりしてる人、いくら奇抜でトンガったモヒカン頭のパンク野郎だとしても、「ああ、このひとちゃんとしてる」「きっといい家庭に育ったんだな」なんて思えてしまう。

まだスタイリスト時代、当時アシスタントに箸の持ち方を叱った覚えがあります。彼の場合、持ち方がヘンというレベルでなく、スプーンみたいに持ち飯を引っ掻くように口に運んでました。

また別のアシスタントには口がニンニク臭くて怒りました。

どちらもべつにいいんですけど、一応ファッションスタイリストですから、対外的にちゃんとした食事の機会もありますし、モデルや俳優さんとも接します。それではまったくスタイリッシュじゃありません。説得力もありません。

『夜霧のハウスマヌカン』という子供の頃に流行った歌謡曲がありまして(ハウスマヌカンっていまで言う高級ブランドのショップ店員でしょう)。

その彼女はふだんブランドに身を包んで青山あたりで働いているのだけど、アパートに帰ればいつもコンビニ弁当を食べている、みたいな。

いまも若い世代のファッション業界は似たようなものだと思うし、コムデギャルソン着て立ち飲み居酒屋で飲んでるでしょう。

でもそれっておしゃれなんでしょうか?おしゃれ(またはカッコイイでも)の定義ってなんなのでしょう。

まして30代後半、40代にもなれば格好より内面。趣味や教養がおしゃれってコトなんじゃないでしょうか。服じゃなくてね。

 

それから昨夜、自宅でそんな代官山のスタイリスト事務所時代の話しで盛り上がっていて思い出した話。

むかし、とあるアシスタントが事務所で盗みを働きまして。

撮影なんかで買い取った事務所に多数あるブランドの洋服や靴や小物。それを彼は毎晩チョイチョイくすねていたんですね。理由は田舎の友達に自慢するため。あとはネットで売って生活費にしたり。

それがついにバレた。もちろん彼の師匠は怒りましたが、自分にも責任はあると師弟揃って頭を丸めると。

コトの重大さから事務所総出で集まって、そこへ二人がやってきます。

しかし盗まれたスタイリストSさんは怒りが収まらず、金属バットを構え「てめえヘルメットかぶれよ、頭狙っちゃうかもしんねーから」。土下座で泣きじゃくる泥棒アシスタント。

あれは修羅場だったなぁ…いまなら事件です。笑

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