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BLOG - 岡田哲哉(グローブスペックス 代表)

グローブスペックス渋谷店、新規オープンの「OAK ROOM」をご紹介。

前回のブログで4月12日にオープンしたばかりの新しい「グローブスペックス渋谷店」の全貌をご紹介しましたが、今日は新設された「OAK ROOM」を取り上げます。

何年も前から構想していたことなのですが、パーソナルな空間でお客様に似合うメガネをお見立てしつつ、非常に緻密な視力チェックなど高度な技術的サービスも提供するアポイント制のサロンをやりたいと思っていました。

自分が20代半ばにニューヨークで勤務していた頃(1980年代半ば)、アポイント制サロンの形態をとるファッションのお店がマンハッタンにありました。予約を入れた顧客に対してデザイナーやスタイリストがトータルファッションの提案を行うサービスを提供しており、当時かなり人気がありました。私はアイウェアこそ掛ける人の魅力を最大限引き出すデザインのお見立てや、それと合わせて理想的な見え方との両立を図るプロの知見を最大限提供するサロン形式の店があっても良いんじゃないかと考えていました。

ファッションのプロであるスタイリストやデザイナーの方々でさえ、ことアイウェアになると私たちのアドバイスが欲しいと言う方も意外に多いので、一般のお客様はなおさらプロの提案を望まれる方も多いと思います。月に一度の週末を京都店の店頭で過ごしてみても終日お見立てのアポでスケジュールがすべて埋まることからも、ニーズはかなりあると考えていました。

今回、渋谷店を移転・新装オープンするに当たり、2フロアになることからこの構想を実行するのにちょうど良い環境とタイミングであると考え、チャレンジすることにしました。

今までの渋谷店はインダストリアルなイメージが強かったと思いますが、このアポイント制のサロンを考えるに当たって、もっと家の部屋のようなパーソナルな空間を作り、自分の部屋にお客様を招き入れるような雰囲気にしました。

この空間には売り物の眼鏡は展示していません。大きな窓があり明るく居心地の良い空間でゆったりと眼鏡選びを楽しんで頂くことに特化しました。奥の棚にディスプレイしてあるものはすべて私の私物で、音楽、インテリア、建築やデザイン、ファッション、学生の頃からずっと好きなテニス、オーディオなど私の好きなものや嗜好の幅が分かるように、大好きなモノばかり展示しています。最も良く似合うメガネを見つけていただくために、大きな鏡も用意してあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この空間にも私がパーソナルに、快適かつ最良の見え方を提供するための精密な視力チェックを行える設備も完備しています。

「OAK ROOM」のもう半分のスペースは少し特別なアイウェアばかり揃えているスペースです。

①1910〜40年代の金厚張りのアンティーク眼鏡と、1950〜70年代のビンテージアイウェアをコレクション化した「The Spectacle」

②水牛の角であるバッファローホーンを素材としたアイウェアと、バングル、櫛、シューホーン(靴べら)などの小物やアクセサリー

③1964年にスタートして以来、ずっと伝統的なフレンチアイウェアデザインのリエディット(再解釈)をテーマにしてきた「Lesca Lunetier(レスカ・ルネティエ)」と、フランスのビンテージアイウェアコレクションである「Lesca Vintage」

④ずっと実用化が難しいとされてきたシルバー素材を、何年も試行錯誤を重ねて剛性とバネ性を与えることに成功し、「ルノア」の創業者兼デザイナーが実現したスターリングシルバー素材のアイウェアコレクション「Gernot Lindner」

フランスのハードウェアショップ(金物屋)のオーク材家具をメインとして、アンティークの木の家具を中心にこのフロアを構成したことから「OAK ROOM」と命名しました。

 

今回、渋谷店のさまざまな場所にあしらわれたサインは「NUTS ART WORKS」の比内さんにお願いしましたが、「OAK ROOM」の誕生を記念して、素晴らしいサインアートを作ってくれました。

1800年代中期より見られるガラスに金箔、銀箔を使用した看板作りの手法で作られていて、チッピングと合わせて作られたグラスサインは100年ほど前がその全盛期だったそうです。当時は有名メゾンの看板によく見られたそうですが、工程の複雑さや高い技術を要することなど次第に作られなくなりました。比内画伯は少ない文献からトライ・アンド・エラーを繰り返し、独学でこれを再現する手法を編み出したそうです。新しい「グローブスペックス渋谷店」を象徴するイメージとして大切にしていきたいと思っています。

また「OAK ROOM」には数百年前の歴史的なメガネや、昔レンズの度数測定を行なっていた光学機械、100年以上前のヨーロッパの眼鏡店看板など、小さなメガネ博物館のような展示品も置いてありますので、こういった貴重なものを見てみるのも面白いと思います。

さり気なく置いてあるこの鏡もドイツの眼鏡店で1920年代に使われていたものなんです。

「OAK ROOM」のメガネのお見立て予約は特に加算料金などありませんので、どなたでもお気軽にご利用いただけます。ご希望の日時を「グローブスペックス渋谷店」までご連絡ください。

グローブスペックス渋谷店:03-5459-8377

新しい「グローブスペックス渋谷店」と「OAK ROOM」の誕生記念して、しばらくの間「OAK ROOM」でのお見立て予約をして、メガネをお買い求めいただいたお客様にはメガネ拭きクロスをプレゼント。「OAK ROOM」の象徴である「NUTS ART WORKS」の比内画伯による店内アートワークを作成した際の下絵を落とし込んだ一枚です。

実はこの「OAK ROOM」の誕生を記念して、ロサンゼルスに本拠地のある「The Spectacle」のアンティーク/ビンテージ アイウェアのコレクターが用意してくれた非常にスペシャルなアイテムがあります。このスペシャル・コレクションについては、また次回のブログでご紹介します。

新しい「OAK ROOM」で皆様にお目にかかれることを楽しみにしています!

Photographs by Suguru Saito (www.sugurusaito.com)

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