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BLOG - 金子恵治(L'ECHOPPE コンセプター)

19AW BUYING TRIP 《中編》

イスタンブールの喧騒を離れ、空港で安堵感に包まれる。

 

ロンドンは雨。傘が必要なぐらいの雨が続いた。

いつもと違う光景から見えてくるもの。

濡れるのは嫌だけど期待が膨らむ。

 

最短の日程で組んだロンドンは、怒涛のアポイントラッシュで昼飯難民確定。

普段入らないようなベーグル屋さんに駆け込む。

 

ロンドンの庶民の味。激安なんだけど激ウマイ。

お店の名前は、Beigel Bake

 

今回は展示会シーズンではないので、デザイナーやアーティストのアトリエに直接向かいます。

 

ヨーロッパ伝統の補修技術の一つ「ダーニング」。

「LOEWE FOUNDATION CRAFT PRIZE」のファイナリストでもあるダーニングアーティストCelia pymさんにお会いしてきました。

ヴィンテージのフレンチウェアの補修でもよく見られるあの技術がダーニング。

モノが溢れる今の時代でも継承されていくダーニングとは?彼女からその歴史や想い、技術についてなど、たくさんのお話しを聞くことができました。

日本のみなさまにもダーニングの世界をご紹介したく、どういった形で取り組めるか思案中。

 

いつもは極上のビンテージを求めて、ロンドン郊外まで出向いて探しに行くのですが、今回はロンドン市内の有力店を覗いて少量だけピック。

 

雨が多すぎる街ロンドンから生まれたフードメーカー「underhood original」。

 

フードが付いていないバーバリーのコートに不便さを感じて開発したというジョン。

ファッションとしても機能としても無限の広がりを感じさせるアイテム。

実際に現地で使ってみて、その機能性と利便性をバッチリ体感してきました。

 

グラフィックセンスも抜群のジョン。よい製品が生まれるに決まってます。

 

フード受取りの日。厳しい寒さと雨の予報にも関わらず、ずっと薄着で過ごしてきた私は、いつものように傘も持たずデニムジャケットにスウェットという出で立ちで外出した。

フードはマニュアル通りデニムジャケットにインした。で、予報はドンピシャどころかTMレボリューションばりの風と豪雨に見舞われ、フードの機能を試すのに絶好の機会を得た。

英国発祥のクラシックな撥水生地「Ventile」は、当然のごとく雨と風を防ぎ、機能性の高さを体感する事ができた。日本でもよくあるシーンだけに、常にバッグに忍ばせておくのはアリだなと思いました。

 

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#whatwewear

A post shared by Nicolas “Yuthanan” Chalmeau (@yuthanan__) on

早速、Yuthanan氏に捕獲されました。

 

彼女はテキスタイルクリエイターのホリー・ワード。

ロンドンのアトリエから生み出される手織りのラグに一目惚れしました。

 

これは大判ストールにしない手はない。

彼女がいつも使用しているアイスランドウールの風合いは格別なんだけど、身につけるにはチクチクして肌当たりが悪いため、シェットランド糸を使用する事を提案しサンプルを依頼して来ました。

この風合いを維持したまま上がってくるのか?楽しみです。

 

柄は、先日のパリで見つけたアフリカの生地の柄をソースにする事にしました。

 

 

 

ずっとコンタクト取ってて、やっと会えた「Ventura foreman」の二人。

ファッションの世界のど真ん中で活躍してきた彼らは、家の裏庭に自らの手でアトリエを製作し、自分たちの守備範囲でできることを日々模索している。

ファッションではなくプロダクトを作ることを目指し、あくまで等身大の自分達でいられることを大切にし無理はしない。

歩みはとても遅く、僕らのための商品がいつ届くのかも分からないけれど、彼らのペースに委ねて待つのも悪くない。

 

どちらかというとコテコテのビンテージワークに傾倒していていた私も、彼女の着こなしを見てハッとさせられた。

20年前にEDIFICEの店頭で販売していた頃、彼女が着ているカバーオールに似たようなフレンチのカバーオールを大切に着ていましたね。

あの感覚を植え付けてくれたEDIFICEには感謝しかない。

 

第四の都市はニューヨーク。

 

街の至るところで発見があるからボーッと歩いてなんていられない。

馴染みの道は極力回避し、見知らぬ道を突き進む。

 

 

言うまでもなく、とにかく個性豊かなニューヨーカー。

こんな街でお店を持つのはちょっとした夢です。

 

カッコつけてるわけじゃないと思うんだけどスマートに見えてしまう不思議。

やはりスタイルには敵わない。

 

付き合いは長いけれど、簡単な事でも一筋縄ではいかないGITMAN BROTHERS。

 

今回は、水面下で進めていたプロジェクト「IS-NESS x GITMAN BROTHERS」のセカンドサンプルの依頼に来ました。

お馴染みのこのネームがGITMAN BROTHERSのシャツに付きます。

発売はもう少し先になります。お楽しみに。

 

 

 

飽きる事がない街。

やっぱり人々が素敵。

 

ニューヨークには無数のアーティストさんがいます。

なんでもかんでもファッションに結びつける事が出来ないのが歯がゆいところ。

いつか一緒に仕事がしたいと思わせる魅力に溢れた人達の巣窟です。

 

 

TONY SHIRT MAKERSへ。

過去2シーズンはレディースを軸に展開していたのですが、次回はザ・メンズシャツをオーダーしてきました。オーダーシャツ屋の利点をフルに活かしたシャツが完成してきます。

王道的要素と遊びの要素を全開に振り切りました。

こちらもご期待ください。

 

 

 

 

NY初日の夜は、恐るおそるWilliamsburgにあるジューイッシュハットの総本山へ。

 

閉店直前に駆け込むと、ジューイッシュのパイセンが機嫌悪そうに「お前たち買いに来たのか見に来ただけなのかどっちだ!」と、やたらまくし立ててくる。

仕入れの交渉に来たと言うと、奥の方からとっておきストックを引っ張り出してきて、これなら売ってやると。

4個買うのと5個買うのでは値段が全然違く、結局5個買わせるような交渉をしてくる。ちょうど欲しい数だったので商談成立。

商売のなんたるかを学び、目的だったJewish hatも買い付けが出来た。パイセンも最後はニッコリと記念撮影。

商品はすでに店頭に並んでいます。

 

こんな色目のバッグをサラッとつくってしまうビンテージショップ「クオリティメンディング」への訪問は毎回外せない。

テキサスメイドって聞くだけで欲しくなる。

 

 

ニューヨークから車で旅に出ます。

目指すはフィラデルフィア、アーミッシュの聖地ランカスター。

 

記事はもう少し続きますので、引き続きお付き合いください。

 

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