前回更新出来たのが2/27。
今は10ヶ月すぎ10/23未明。
早、8か月、落と沙汰なしのダブレットというブランドをやっている井野です。
8ヶ月の間に色々ありました。
パリで2年半ぶりにショーをしたりキジマさんとミッドウエストと一緒にサウナハットを作ったり、ダニエルアーシャムがミラノの何かの展示に出す椅子を作ったり、DSM全部にハチ公(ダブ公)を配置したり、RIMOWAのトランクをカスタムしたり、クロちゃんとマリコちゃんの結婚式に参列させてもらったり、仙台のリヴォリューションさんでタムタムって素晴らしいアート作品とコラボレーションさせてもらったり、母校の小学校で小学生にスピーチしたり(途中で感無量になって泣いたり)、なんだかんだ忙しくやってました。あとは、WISMとプリント倶楽部初号機のあとの機でプリクラ演出したり。
直近ではマークジェイコブスとバッグのストラップを一緒につくったりと。
そして2022年11月。
終わりも間近、いやマジか。
来年1月にショーをパリでします。
準備度で言ったら、いま30%くらいかな、、
とにかくデザインが遅い。私の、、、!
去年か一昨年、全部デザイン終わった!ってストーリーだしたらWWDの村上さんから「遅っ!」心配されるくらい。
勤労感謝の日でも働いてもデザイン遅い。みんなごめん。シワ寄せ、くるよね。
ごめんなさい。
あと、さっきのバタバタに中には入りきらなかったんだけど、ダブレットっていうブランドを立ち上げて泣かず飛ばずだった1シーズン目のあとの2シーズン目。
「うちで取り扱わせてもらえたら大々的にアピール出来るように頑張るよ」
って言ってくれた南青山にあったDECOdeBONAIR のディレクターの上尾さん。
実際、何回も何回もお客さんを交えたイベントを開催してもらったり、お店から雑誌社にPRをかけてくれたりしてくれた。
そしてDECOdeBONAIRがなくなったあとも、ずっと応援してくれてて。
本当にずっと。
あの時、あなたに出会えたおかげで今があります。
あなたにお別れを言えたあと、ずっと思っていました。
大ファンの伊坂幸太郎さんの「終末のフール」の一節。
「鋼鉄のウール」。キックボクサーの苗場さん。
——————–
俳優と、無口で愛想がない苗場さんとのやり取りはあまりに噛み合わず、気の利いた掛け合い喜劇のようで可笑しかった。しゃがんだ姿勢のまま、全部、読んだ。「苗場君ってさ、明日死ぬって言われたらどうする?」俳優は脈絡もなく、そんな質問をした。
「変わりませんよ」苗場さんの答えはそっけなかった。
「変わらないって、どうすんの?」
「ぼくにできるのは、ローキックと左フックしかないですから」
「それって練習の話でしょ? というかさ、明日死ぬのに、そんなことするわけ」可笑しなあ、と俳優は笑ったようだ。
「明日死ぬとしたら、生き方が変わるんですか?」文字だから想像するほかないけれど、苗場さんの口調は丁寧だったに違いない。「あなたの今の生き方は、どれくらい生きるつもりの生き方なんですか?」(本編220pより)
仕事でのお付き合いがメインでプライベートをそこまで知らずこんなことを言うのはおこがましいですが、僕が見ていた上尾さんは苗場です。
本当にカッコ良いです。