ブランドを始めてからは本当にたくさんの人に支えられた。
うちの奥さんや一緒にいま働いている仲間はもちろん、前職で共に闘った元ミハラチームたちも。
そして、日本中の工場さん。
取引先だったら、藤本さんや藤木さんに立ち上げの不安定すぎる時期を支えてもらった。
もちろん今でも。
そしてイベントを繰り返し応援してくれた武徳さんや、知識をくれ視野を広くしてくれた石部さん。
そして、WISMの堀家さん。
週3くらいで8km走って懸垂100回する鉄人。
サウナ大好き、桃太郎のほうがもっと好き。
何よりも店頭に立つのが大好き。
ブランドがうまくいかずもがいていたときに、堀家さんからガツンと言葉をもらったのはのは今でもよくに覚えている。
「井野さんが自信持ってなくてどーすんすか」
「やっても足らないなら、足りてねーってことっすよ。だったらその2倍3倍やるしかない」
「努力してます、頑張ってます、愛してください。じゃ誰にも伝わらねーよ」
それまでは、自分のことばかり考えていた気がする。
ゲンコツをくらったように目が覚めた。
それからはクリエーションのやり方、お店やお客さんへの接し方、なんのために誰のことを思って仕事をするのか。など考え方が変わっていった。
しかし、あの時の堀家さんは迫力あったなー。これは殴られるなって思ったくらい。笑
そんな堀家さんがコロナの影響で店を開けられなくなったときのLINEには言葉にはしないけれど悲しさを感じたのが1ヶ月ちょっと前。
GW明けに堀家さんから何か一緒にしませんか?と連絡をもらいました。
インスタライブでひたすらビールを呑みながら映画の話をする案や、届ける服屋”UBER WISM”案など、あーでもないこーでもないって言い合って。
そして最後に堀家さんが言ったのが、「よなべをしてマスクを作りますよ!」って。
自分が作り方とともにインスタグラムにアップしたマスクを自ら作ってお客さんへのノベルティとして作ると。
知っている限り、堀家さんはミシンを、もしかしたら手縫いもできないはず。
けど、有言実行の人だから不可能を可能にするんだろうなって。
そして不可能を可能にしたのがこれ。
堀家さんからマスク作りの話を聞いたWISMのスタッフがみんな作りたいって言ってくれたみたい。
三密を避けるため選抜されたのは、ミシンを使えるWISMのヴィジュアル担当のアベシンさん。
ミシンやアイロンとか持ってないからうちのアトリエを作業場所にしてもらったのですが、あのおしゃべり大魔王が一切の文句を言わず作業していました。
それを見てたら、なんかグッと胸が熱くなった。
仕上がったマスクを見たら、本当によく出来ていた。
よく見たらもちろんアラはあったりするけれど、何より気持ちがこもっている。
たくさんの数は全然作れていなかったけれど、このマスクはきっと誰かを幸せにするんだろうなって素直に思いました。
それからみんなの努力で少しづつ晴れ間が見え始めていたこの頃。
コムさん曰く、「なんか、トンネルの出口見えてきてません?」の時期。
WISMが少しづつオープンするそうです。
もちろん、再開にあたっての注意するとこはたくさんあるし、今まで通りとはいかないだろうとは思う。
けれど、堀家さんの、WISMの、「お客さんを楽しませたい」って想いの強さは、このマスク作りを見て、より感じました。
最後に。
これは虎のマスクを作り終わった堀家さんから送られてきた動画。
初代タイガーマスク。笑