部長の榎本です。
4月19日土曜日と20日日曜日の2日間にわたって開催された「KOBE TRAIL」に参加してきました。
「KOBE TRAIL」とは、神戸の六甲山地を舞台とし、「都市型トレイルランニング・エンターテイメント・フェスティバル」をコンセプトに掲げるイベント。
種目は「GTWS 21K MEN」「GTWS 21K WOMEN」「15K シングル」「15K 駅伝」「4K シングル」「4K ペア」の6つが用意されています。

「KOBE TRAIL」の公式サイトのトップページ。ビジュアルが洒落ていて楽しそうな雰囲気。
4月19日土曜日に行われる「21K」は、サロモンが設立したトレイルランニングの世界選手権「GTWS(ゴールデントレイルワールドシリーズ)2025」の開幕戦でもあり、世界のトップ選手がしのぎを削るエリートレースではあるものの、一般参加も可能。
一方、4月20日日曜日に行われる「15K」と「4K」はファンラン要素が強く、「4キロ」は子どもの参加もOK。
フイナムからは、フイナム編集部の山本と天音ちゃん、ビームスの牧野さん、そして私榎本の計4名が参戦。榎本は日曜日に予定があって東京に戻らねばならず、土曜日の「GTWS 21K」のみエントリー。ほかの3人は土曜日の「GTWS 21K」と日曜日の「15K 駅伝」の2つのレースにエントリーしました。
コースプロファイルを見て愕然。
サロモンから声をかけられ、軽い気持ちで参加を決めた今回のレース。「神戸でトレラン? 楽しそう。舞台は六甲山? いいね。街から近いし。距離は21キロ? 楽勝っしょ」的な。
しかし、後日あらためて公式サイトで「GTWS 21K」のコースプロファイルを確認したところ、驚愕の事実が発覚。
距離21.3キロに対して、累積標高は2,109メートル。
は???
で、制限時間は5時間。
え?????
いやいや、無理ゲーかも。つか、自分の走力ではたぶん無理。
トレイルランニングを嗜んでいる人なら、この数字がいかにえげつないものかわかるはず。
こちらは「GTWS 21K」のコースマップ。アップダウンがキツそうなこと以外に、ここから読み取れることがふたつある。
ひとつは、スタート地点が山の上にあること。一般的なトレイルランニングレースは麓からスタートして山を上っていくけど、このレースは山の上から麓に向けて下っていく。最後は上ってフィニッシュ。つまり普通と逆です。
そしてもうひとつは、「フラワーコース」と呼ばれるコースレイアウト。コースは異なる4つのLOOPで構成され、ランナーはひとつのLOOPを走り終えるたびにスタート会場に戻ってくる。ゆえに観戦者にとっては応援しやすいというメリットも。
いざ、神戸へ!
神戸にはレース前日の金曜日入り。三宮のホテルにチェックインし、海沿いを軽くジョグ。
メリケンパークの人気スポット「BE KOBE」は撮影待ちの人たちで大行列。
海を背にすると、ビル群の奥には今大会の舞台となる六甲山地が。神戸らしい光景。
夜は参加メンバーたちと決起集会。神戸の夜は楽しいね。三宮界隈、素敵な街です。
そして一夜明けて迎えたレース当日。大会会場の摩耶山掬星台へ向かうには、ケーブルカーとロープウェーを乗り継ぐ必要があるわけですが……
ケーブルカー乗り場の摩耶ケーブル駅は大行列。気軽に登れる六甲山は観光客やハイカーから人気が高く、レース参加者以外の人たちもたくさん。これ、受付間に合うのか? ちょっと不安に。
結局、摩耶ケーブル駅から摩耶山掬星台まで2時間ほどかかった。受付には間に合ったものの、もうちょい余裕をもって出発すればよかったと反省。
大会会場は国際色豊かで華やかな雰囲気。
大会会場の摩耶山掬星台に到着すると、すでに大勢のランナーや応援者たちで大盛り上がり!

@KOBE TRAIL

@KOBE TRAIL
これほど華やかな雰囲気は、ほかの大会ではなかなかない。世界中からトップ選手が参加する国際色豊かなビッグレースであることを実感しました。
アップダウンの激しい六甲山地を駆け巡る!
レースのスタートは、「GTWS 21K WOMEN」が13時5分、「GTWS 21K MEN」が13時35分。前日呑んだくれても安心なゆったりしたタイムテーブル。呑兵衛多めのフイナム ランニング クラブ♡としてはありがたい設定。
まずは紅一点、フイナム編集部の天音ちゃんがスタート地点へ。
彼女は今回がトレイルランニングレース初参戦とのこと。見るからに速そうな女子トップ選手たちを前に、やや緊張気味の様子。
女子のスタートを見届けてから、メンズチームもスタート地点へ。

左から、ライター榎本、フイナム山本、ビームス牧野
やる気があるのかないのかわからない微妙な表情を浮かべる3人。前日飲み過ぎたわけではありません。みんなこのレースへの挑戦が無理ゲーであることを覚悟し、腹を括ったこその悟りの表情です。
13時35分、レーススタート!

@KOBE TRAIL
とんでもないスピードで駆け出していくトップ選手たち。その勢いにつられるようにして、フイナム ランニング クラブ♡のメンバーも序盤から速めのペースで突っ込みます。
自分の走力では、完走は難しそう。でもせっかくなので、やるだけやってみるか。そんな複雑な思いを抱きながら参加した今回のレース。
コースは案の定、急登&激下りの連続ではあったけれど、走りながらワクワクするほどの楽しさを感じたのもまた事実で。景色や植生のバラエティの豊かさは、とても低山とは思えないほど。トレイルランニングのフィールドとしての六甲山地のポテンシャルの高さを実感しました。
コース上はほぼほぼ樹林帯。でもところどころに神戸の街や海が見渡せる抜けの良いスポットも。
海、街、山。すべてが隣接している光景は神戸ならでは。やっぱ良い山だなあ、六甲山。こんなに素敵なトレイルが身近にあるなんて、神戸市民が羨ましい。
榎本の足元はサロモンの「S/LAB ウルトラ グライド」。極厚のミッドソールはクッション性が高く、波打つような独特の形状のアウトソールは着地時の圧力を効率的に分散してくれる。今回は距離が短めだったものの、そのポテンシャルの高さが存分に感じられました。次はロングレースで試してみたいな。
シューズだけでなく、ザックやウェアなども含め、今回はすべてサロモンのアイテムを着用。最近はファッションシーンでも人気のサロモンだけど、その真価は実際のフィールドでこそ発揮されるとあらためて実感した次第です。
健闘むなしく、まさかの全滅。
さてさて、結果発表。
フイナム ランニング クラブ♡のメンバーは、4人ともDNF(Did Not Finish)。榎本、牧野さん、天音ちゃんはLOOP3まで、胃腸のトラブルに見舞われた山本はLOOP2までで、レースを終えざるを得ませんでした。自分自身、終始まったく休まず立ち止まることなくプッシュし続けたんですけどね。
完走はできなかったものの、あまりにも無理ゲーすぎて、悔しいという気持ちすらあまり湧いてこなかったのが正直なところ。むしろ、この大会ならではの盛り上がりを満喫できたし、新緑が美しい春の六甲山地を堪能できたこともあり、満足度は高かった。

この写真は今回のレースと関係ないけど、数年前に夜の六甲山を走っているときに撮影したもの。六甲山はナイトトレイルも楽しい。
レース終了後、翌日予定がある榎本は、後ろ髪を引かれつつ、新神戸から新幹線で帰京。そして山本、牧野さん、天音ちゃんは、翌日の「15K 駅伝」に出場するため、そのまま神戸に残ります。
果たして3人は「15K 駅伝」を完走できるのか? 「KOBE TRAIL 2025参戦記」の後半パート「15K 駅伝編」はメンバーの誰かがレポートしてくれる、はず。乞うご期待!
KOBE TRAIL
https://www.kobe-trail.com