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BLOG - フイナム編集部

【アメリカ旅行記 第四回】何も起きないサクラメント。

 ロサンゼルスを離れ、次に向かったのはカリフォルニア州都、サクラメント。サンフランシスコの北東に位置している。今回、移動にはグレイハウンドというアメリカの格安バスを利用。貧乏旅行の味方で、これまでにも何度か利用したことがあるが、車内はもちろん、バスターミナルも決して治安のいい場所ではない。もし利用する際は、アメリカの低所得者層が主に利用するバスということを念頭に置いた上で、細心の注意を払うこと。

 ロサンゼルスからサクラメントまで、約9時間。自分はどんな環境でも熟睡できるタイプの人間なので、あっという間に到着。道中も特にハプニングがなくて良かった。サクラメントは次の目的地のポートランドへの中継地点として立ち寄っただけなので、夜にはまた発たなければいけない。周れる範囲は限られているが、せっかくなので街を探索してみることにした。

 ちなみに、サクラメントについて簡単に説明しておくと、1800年代中頃からはじまったゴールドラッシュ時代に栄えた街であり、その頃にカリフォルニアの州都となった。ロサンゼルスやサンフランシスコに比べると決して大きな街ではないが、最近はアーバンライフを求める若者を中心に増えてきているんだとか。

 ゴールドラッシュ時代に栄えたサクラメントリバー沿いのエリアは、いまでもオールドタウンとして当時の面影が残っている。

 ダウンダウンに近づくと、近代的な建物がぐっと増えてくる。ほかの都市部と違って、街は緑で溢れていて、高いビルは少なく、道路の幅も広い。ロサンゼルスのダウンタウンを見たあとなだけあって、街中のゴミの少なさに感動した。

 ダウンタウンを中心に電車やバスといった交通機関が発達しており、サクラメント自体はコンパクトなので観光程度であれば移動には困らない。

 カリフォルニアで一番美味しいアイスクリーム店と言われている(らしい)「ガンサーズ アイスクリーム」。この日は気温30℃越えだったこともあり、ローカルたちはアイスクリームよりスムージーを頼んでいた。自分も悩んだが、せっかく来たのでアイスクリームにした。フレーバーは一番アメリカ感のあるロッキーロード。

 注文時、ダブルとも迷ったのだが、過去に何度もアメリカンサイズに苦しめられてきた反省を活かし、シングルに。日本のラーメン大盛りのノリで頼むべからず。実際、日本では見たことのないゲンコツ大のアイスクリームを渡されたので、心底ダブルにしなくてよかったと思った。アメリカあるあるで、特にこういうローカルのお店ほど量が多い傾向にあるので要注意!

 ポートランド行きのバスまで、まだ少し時間があったので「Yelp(アメリカで最もメジャーなレビューサイト。日本でいう食べログ。)」で評価の高かった「オールドソウル」というカフェでショートブレイク。店内も天井が高くていい感じ。パンキッシュな店員さんが入れてくれたアイスコーヒーも美味しかった。

 そういえば、映画『レディーバード』で、シアーシャ・ローナン演じる高校生のクリスティーンが、「こんな田舎早く出たい」と言っていたのは、サクラメントだった。今回、5, 6時間ほど歩いただけだが、クリスティーンの言っていることも少し想像できる。たしかに気候もひとも穏やかで、住みやすさ的には文句なし。その分、都会に求めるような刺激的なものは少ないし、非日常的なイベントも間違いなく起きそうにない。だからこそ多感な高校生にはいささか退屈な場所だったのかもしれない。

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