温故知新。
ノーマルな日常へ着実に戻りつつあるイギリス。懐かしい音楽に巡り合えた。
日本コロムビアと1977年にスタートしジャンルを超えたクロスオーバー・ミュージックの先駆者的レーベル『BETTER DAYS』から選りすぐられた曲を集めたアルバムと出会う。それを監修したのがニック・ラスコム(Nick Luscombe) 。僕が当時英国のDAZED & CONFUSEDという雑誌で勤めていた時に、知り合った方で当時彼はICA(インスティチュート・オブ・コンテンポラリーアーツ)のミュージックキュレーターだったと思う。当時から世界からの視点でJapanese Soundscapeを掘り下げていた。あれから10年以上、全く接点がないままでこのレコードのリリースをたまたま見つけて懐かしく思えた。BBCラジオのDJであり、日本の音楽にも造詣が深く、イギリス音楽シーンにいるニックと久しぶりに連絡が取れた。
ニック曰く、 “高度経済成長期/バブル期の日本は、フュチャー(近未来)的な音があり、エクスペリメンタル、シンセ、エレクトロニックな音が技術や機材の革新により進化していた面白い時代だった”
音源も国外でリリースされていない曲が収容されており、新しく日本コロムビアでリマスターされている。彼は今拠点を日本に移し、色々な面白い音楽/音プロジェクトをうごかしているみたいである。こういった人の存在は、カルチャーを紹介していくフィルターとして今はより必要な存在であると思う。
BBCで『Nick Luscombe’s Japan Spring』日本の春の音をフィールドレコーディングで届けるプログラムも5月2日に放映予定。興味があれば是非!
Tracklist:
LP1
1.THE END OF ASIA / 坂本龍一
2.心臓の扉 / マライア
3.SELF CONTROL / 朝本千可
4.TREASURE HUNTER / 深町純
5.わたしのバス / 村田有美
6.RAINY DRIVER / 当山ひとみ
7.いってモナムール / 清野由美
8.東京 / 古家杏子
LP2
9.チャイナタウン・ローズ / 伊藤かずえ
10.TOKYO JOE / 渡辺香津美
11.ジェニーはご機嫌ななめ / ジューシィ・フルーツ
12.SOUL LIFE / 近田春夫&ビブラトーンズ
13.HEARTBEAT / カラード・ミュージック
14.ROOM / 坂田明
15.セミ取りの日 / 清水靖晃
16.THE WORD II / セキトオ・シゲオ