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BLOG - 猿渡大輔(グラフィックデザイナー)

THE HOUSE GARAGE PROJECT by GORDON MILLER

 

 

住宅エンターテインメントメディア『Dolive』とGORDON MILLERが手を携え、規格住宅を発売することになりました。

 

 

 

 

 

 

GORDON MILLERらしく、ガレージの在り方や生活と車の間の距離感の調整、再定義をしてくれるような家になっていますが、どんな家かの説明は各所にありますのでそちらをご覧いただければと思います。

 

 

 

 

▲資料請求もできます。

 

 

 

今回、発表するにあたって書いたテキスト。
結局はこれに集約される

 

 

私たちGORDON MILLERが家をつくるなら。そう考えたときに浮かび上がってきたのが、「屋内と屋外の境界を曖昧にする」「誰かひとりのものではなく、住む人々それぞれにとって意味のある」「車と生活の距離をより近くする」といった要素。
ガレージという存在が媒介となってそれらの要素をシームレスに繋げる役割を果たすこのプロジェクトを通して、単なるガレージそのものの提案ではなく、生活の中に車やガレージがどう関わってくるのかという視点、ゴードン ミラーが考えるガレージの在り方を表現したいと思っています。

 

 

序盤から実際の仕様の細々とした話に至るまで何度もあったのは、ガレージ、という言葉のステレオタイプに引っ張られてないかい?という釘の刺し合い。
ガレージといえば「男好みな」「男の空間」「男の隠れ家」「父の秘密基地」のような枕詞が短絡的についてしまいがちであり、ガレージといえばいかにもアメリカンなこってりした空間をイメージしてしまいがちであり、ガレージといえば鉄骨黒光りのやっぱり「男好みな」空間をつくってしまいがちであり、ガレージといえば車庫&物置という役割で終わらせてしまいがちであり、といった、いろいろな角度から見たガレージ(ガレージハウス)への固定観念にいつの間にか引っ張られていないか。ということです。

 

GORDON MILLERとしてはガレージを男の空間にも父の空間にも限ってしまいたくなく、用途もいろいろなものを想定したい。世の中にガレージ自体を普及させたいわけではなく、もっと概念というか生活様式のようなものをガレージライフと呼んでいる。
だからご紹介いただくときなどに上述の「男好みな」「男の空間」「男の隠れ家」「父の秘密基地」的な文脈が先行すると少し複雑な気持ちになる時もあるし、事実、お客様のなかの性別内訳はそれほど男性偏重ではないのだし。

 

それを実際に落としていく作業。
ガレージが家の中で心理的・物理的に孤立していないか。家族の一部にとってしか価値のない空間になってはいまいか。単なる移動手段以上の存在であってほしい「車」は、家具のように生活の一部になることができるか。チェック項目はたくさん。
と言いながら、こちらはわがままを言うばかり、BETSUDAI TOKYOのプロジェクトチームの皆さまがそれをいろいろな制約をかいくぐりながら形にしてくれたわけですが…

 

そうした作業、考え方が、先ほどのテキストに集約されています。

 

まあ、これは社会に向けた真面目な言葉。
個人的には、この家にもし住んだら、家のどこにいても自分の車を視界に捉えることができたり、車のシートに腰掛けながらリビングルームの団欒の中に入っていられたり、人も荷物もすぐに車にアクセスできたり(それはすなわち外界にすぐアクセスできるということ!)するのが新しいし素晴らしいと思っています。
早く実際の建物に自分の車を入れてみたいな…

 

 

 

 

 

そして、なによりも(これも個人的な話ですが)。
今回のプロジェクトはBETSUDAI TOKYOさんが運営する住宅エンターテインメントメディア『Dolive』とのコラボレーションなわけですが、過去に自分が仕事でご一緒したことがあって、その繋がりがきっかけになっての出来事でした。ちょうど2年前くらいにイベントで久しぶりにお会いして、その後ちょっとしてこのご提案をいただいて。
とは言っても、当時のプロジェクトで自分は数回現場に現れただけのモブ、下っ端、若造、にすぎなかった人間。それが数年後に現れて覚えていてくださるだけでもすごいのに、手がけ始めたばかりのGORDON MILLERの話をフラットな視座で聞いてくださり、まだ本当にこの事業リスタート切らせたてだったのに、いわば青田買い的に誘ってくださってこうなった。
縁だなあ、と言って済ますのは簡単ですが、そんなに偶然めいたものではなくもっと関わる人々の能動的な動きがあってのこと。代表の林さんはじめベツダイ東京のみなさまのその姿勢が尊敬すべきものだと思ったし報いるように発展させなくてはと思うその後の2年間でした。

 

 

 

 

 

 

こちらの規格住宅の発売は秋頃を予定。
その頃に向けていろいろと進めていきますので、ぜひ続報も拾っていただければと思います。

 

 

 

 

 

 

 

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