なんでもそうだが、なにかことを始めると、上手くなりたくなる。スポーツに限らず、習い事系、たとえば楽器でも習字でもなんでも、始めると名人を目指す。中には継続が難しくなってやめたことの方が多いが、ハマったことは徹底的にやる。
強弱はあるにせよ、これは誰にでも当てはまるはずだ。
学生時代はサッカーとギター。大人になってからはゴルフと仕事。
仕事というと何かというと、ステキなページづくりと文章である。
「夢中は努力に勝る」というが、20代は文章が上手に書けるようになるために、空いてる時間は片っ端から本を読んだ。休みの日なんか、ごはんやお風呂以外、ずっと読み物をしていた。まあ嫌いじゃなかったんだね。
いまだに大した文章は書けないが、いまではそれが役に立っている。
今日、人事のスタッフから「文章が上手になりたい人にセミナーを受けさせたい」という相談があった。いくつかの会社に問い合わせ、どんなことをするのかとか料金を調べていた。
どうなんだろう。
絵を上手に描きたい人に、絵の具や顔料の特性や筆の使い方、などをレクチャーしてもすぐには名作は生まれない。構図の捉え方、パースの読み方、遠近法などを教えても、大きく前進するのは稀だろう。絵がうまくなりたいなら、徹底的に描くしかない。
タイパなんて言葉が流行っている。最短の時間と労力で最大限の効果を得たい人たち。
絵でも文でも、例えば英会話でも、短時間でマスターできるスクールがあれば、代官山一芯より長い行列ができるだろう。
もうね、コツコツやるしかないことはコツコツやるしかない。
タイパ。わからなくもないんだけど、イヤな言葉だよね。