BLOG - 蔡 俊行(フイナム発行人)

ビジネスモデル

 原料を買ってきて加工して価値を高めて売る。これが商売の基本。わかりやすい例が飲食店だ。食料品店で買ってきた食材を調理して盛り付けて客に出す。あるいは服屋さん。生地を仕入れて、縫製して店頭で売る。

 似たような原価のお店でも、高いところもあれば安いところもある。そこにどれだけ付加価値をつけられるかで違ってくる。店やブランドの物語、歴史、あるいは立地、需給バランスも影響する。

 ディベロッパーもそうだ。土地を仕入れて上に建物作ってそれを貸したり売ったりする。前者がマンション、後者がテナントビジネス。

 このところ会社を売ってくれ、M&Aしないかという連絡がとにかく多い。なかには普通郵便ではなく、ゆうパックのような形でくるしたたかなものまである。

 これは不動産売買と同じようなただ物件を右から左で手数料を取るビジネスモデルだと思うのだが、こんなに仲介業者があるということは、マーケットとしては魅力的なのだろう。付加価値はあまり重要でないブローカービジネス。中古車屋さんもこれに近いか。

 昔、人工出し(にんくだし)という商売があった。俗に、土建業で、日雇で人を派遣することをいう。いまでいう、人材派遣業のハシリのような商売。

 人を紹介して仲介料を取る商売ってどうなのかと思うけれど、いま世間をざわつかせてる闇バイトの強盗なんてさらにその上をいくビジネスモデルである。

 これから生まれてくる子供たちは未だ存在しない職業や技術と付き合っていく。そんな子供たちに我々は何を教えればいいんだろうね。

 

 

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