大変なご無沙汰をしております。鳥羽です。みなさまお元気ですか?
ご無沙汰の間に、まあ色々なことがありました。
とにかく、めんどくさいことが続く毎日。
何のために生きているのかも、わからなくなるくらい。
でも、まあ楽しくやっていきましょう!
ということで、先日、寂しいお知らせが。
僕が高校生の頃から出入りをしている楽器屋さんが閉業するという噂を聞いたのです。
僕が高校生ということは、もう30年以上前の話で、
その頃から、年に一回くらいは顔を出し、色々な話をしたり、
新しく考えついた楽器を聴かせてもらったり、
帰りにめづらしい手作り楽器を買って帰ったものです。
僕にとっては、心癒される、オアシスとも言える場所だったのです。
店主は、仙人のような人で、ギターを作る仕事の人の割には、
気分が乗らなければ断るし、何年も放っとかれた注文もたくさんあるような人。
(僕の頼んだギターも、結局作ってもらえなかったものがあります。)
かと思えば、頼んだ次の週に、もう出来上がったって言い出したり。
とにかく自由気ままに生きてきた、そして人生に全くの妥協のない、
僕の憧れの人。
僕にとってハナムラさんは、師匠と言っても過言ではなく、いろんなことを学ばせてもらいました。
今は、そんなに弾くこともない、というよりも、弾き方さえ忘れてしまったくらいですが、
いつも部屋には必ず彼のギターを置いて、たまに爪弾いたり、抱きしめてみたりしています。
マーチン、ギブソン、フェンダーのようなギターも、
トラヴィスビーン、ヘイマー、ディーンみたいなギターも大好きですが、
やはり彼が作ってくれたギターは、僕にとって特別なものなのです。
そんな彼も、88歳。いつかはそんな時が来るかと思っていましたが、
思ったよりあっけなくその日が。
早速連絡をして会いに行ってきました。
昔と変わらない笑顔と、大きな声で迎えてくれたハナムラのおじさん。
まだまだ続けてほしいというのは、僕のわがままなんでしょう。
これからは、近くの老人ホームなんかで演奏したり、
碁を打ったりしてゆっくり過ごすと言ってますが、
はたしてどうなるのか。
店を開けて60年以上。奇跡って本当にあるんだということを教えてくれたハナムラさん。
ウクレレ職人か何かで、カムバックしてくれないかなぁ。