六本木にあるギャラリエ・ペロタンにてパリを拠点に活動するアーティスト、ジャン・ミッシェル・オトニエルによるスカルプチュアの展覧会が開催されていた。
日本の代表的な花である「菊」をモチーフに制作されたガラスのスカルプチュアは彼の代表的な表現方法である丸い形の連なりを表現した美しい立体作品だ。
透明な部分と色がつけられた部分が淡く交差していく。
「私は常に全感覚を刺激する作品を制作することを宣言してきました―例えば、舐めたり触ったりしたい欲求や«緊縛美»を呼び起こす形状です」と作家が語るようにオトニエルの作品は常に刺激的で直感的な形をしている。
今回「菊」をモチーフにしたのは彼が親日家ということもあるかもしれませんがオトニエルは「菊」の形状に有機的で曖昧な美を感じたのだと言いう。
植物と結び目の中間にあるような感覚、また愛や日本文化における「結び」の伝統美にもインスパイアされたそうだ。
何れにせよ、どこか儚く透き通るように美しく誘惑するように曲がりくねるガラスの形状は見事に光り輝いていた。