恵比寿にある写真や映像作品に特化した美術館の東京都写真美術館にて展覧会「琉球弧の写真」が開催されている。この展覧会では35,000点を超える美術館の収蔵コレクションから新規収蔵作品を中心に沖縄を代表する7名の写真家の多種多様な写真表現を紹介している。
山田實、比嘉康雄、平良孝七、伊藤嶺隆、平敷兼七、比嘉豊光、石川真生の７人の作家による1960年代から70年代の沖縄を撮影した写真にはその温暖な気候や風土、古来からの歴史を背景に独特の文化を育んできた沖縄の土地と人々の様子が鮮明に記録されている。
沖縄には第二次世界大戦では激戦地となりその後はアメリカの占領下におかれたという歴史もあるが沖縄に暮らし沖縄のみならず広い意味での琉球弧（奄美群島から八重山列島にかけて弧状に連なる島々）にレンズを向けた写真家たちは何を感じ写真に撮ろうとしたのか。そこに映し出された様々な沖縄の顔を見ていくうちに写真家達の思いのような熱気が写真から伝わってくるようである。
