10月18日まで京都で開催されていたKYOTOGRAPHIE2020からのリポート3回目。「VISION」をテーマに掲げ多様な視点により作られた「VISION」を集めたフェアとなっている。コロナで一変した世の中。世界を変えるにはまず自分たちの「VISION」を変えなければならない、一人一人が問題を「自分ごと」として考えることができた時に世界は必ず変わるのだというのが今回のステートメントである。今回紹介するのはセネガル出身のアーティスト、オマー・ヴィクター・ディオブの作品展だ。オマーはアフリカ社会のライフスタイルの多様性を本質的に捉える手段として写真とデザインで活動し、2011年にマリのバマコで開催された写真ビエンナーレにも取り上げられた。今回オマーは去年の秋に1ヶ月ほど京都に滞在し鴨川にほど近い商店街に働く店主たちをポートレイトに収めた。彼らが売る商品などと組み合わせたそれらのポートレイトを垂れ幕にして商店街のアーケードに展示した。また、欧米で活躍したアフリカ出身の歴史上の偉人と欧州リーグなどで活躍すアフリカ出身のサッカープレイヤーを自身と重ねたポートレート作品「Diaspora」も京都府旧本館にて展示発表した。