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外苑前にあるMAHO KUBOTA GALLERYにて村井祐希の個展「ゆらいむうき」が開催されている。1995年生まれという若い作家は2017年に多摩美術大学絵画学科油画専攻を卒業してから「着る絵画」や「動く絵画」といった絵画のあり方に挑戦するような作品を制作し続けているという。今回もギャラリーに展示された一番大きな絵画作品には紐を引っ張ると動くといった仕掛けが施されていた。大胆な試みをする作家であるが素材にも机やテーブルなどキャンバス以外のものも使うしキャンバスも木のストレッチャー部分をバラバラにしてから再構築したりと非常に手が込んでいる。また、使うメディウムも独特で油彩やアクリル絵の具以外にもシリコンなど様々な素材を混ぜ込んだりして独自のメディウムを作り上げている。この作家オリジナルのメディウムを作家自身は「オムライス絵具」と呼んでいるそうだが様々な姿で使われるメディウムのパワーも圧倒的である。今までに岡本太郎現代美術賞特別賞やトーキョーワンダーウォール公募入選や第2回CAF賞受賞などを受賞するなど作家としての力は認めらたところだと思う。そしてその基本的な表現力と発想が背景にあるからこそここまで挑戦的で革命的な絵画制作を展開しても作品が破綻せずに一つの表現として成立させることが出来るのだと思う。

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