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天王洲アイルにある児玉画廊にて高橋祐基による作品展「Pin Point Petal」が開催されている。ギャラリースペースを広く使い壁や床にインスタレーションが展開している。作品を見た印象は様々だがまずは作家のコンセプトなりを知らずに見て感じるのはものの運動や動きの連動性などを表現しているように思えた。床に置かれた船のオールのようなオブジェや床から這うように壁へと伸びる木と針金で作られたようなオブジェなど何か部分部分ではあるがものが作用する仕組みを表しているかのようだ。そして作家の制作意図などを読むとこれまでにもものを配置したり組み合わせたりするインスタレーションを展開してきたという。そしてそのものとは「弓」であったりしたそうで今回は「船」が発想の源になっているそうである。「弓」は弦と合わさり弓矢を放つ力を発生させるが「船」にとってのオールは水面を漕ぐことで船を前進させる。今回は船とオールの接点である箇所にある金具のクラッチに注目し船が進む時に最も負荷のかかるオールと船の接点がすり減っていく様子に注目したのだそうである。コンセプチュアルなインスタレーションを見る時にはまず見て感じてそのあとに作家の意図を理解して見ると最初の印象と違った広がりを持って作品を見ることができるのが大変に面白い。

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