六本木の小山登美夫 ギャラリーにて廣瀬智央の個展「奇妙な循環」が開催されている。イタリアのミラノと東京を活動の拠点としている作家は90年代より精力的に制作活動を行い日本、イタリア、アジアなど世界各地の美術館やギャラリーの展覧会に数多く参加してきた。3万個のレモンで床を埋め尽くす代表作「レモンプロジェクト03」や様々な素材や食材を巧みに使った作品は繊細さと大胆さを兼ね備えその表現の視点は国や季節を越えて広がる。異文化を旅した中での出会いや対話からそこに共通するささやかな幸せの感覚や生きることの意味を見出すという作家は日常性を芸術的レベルの作品に変化させ鑑賞者の五感に働きかけるのだ。コンセプチュアルアートには我々が普段の生活で見過ごしているものやことに視点を当てて作品として再構築するようなところがあるが作品化された作品には刺激的な面や美的な面を感じたいと思っているがこの作家の作品には洗練された美しさと淡い中にも強い佇まいが感じられてとても興味深かった。

淡く薄い色のカーテンの奥に植物が見て取れる。床にもオブジェが置かれる。

色々なものを透明なオブジェに封じ込める作品もあった。

日常的なものを芸術的な作品に変化させ見せてくれる。

淡い青色や質感など独特の佇まいを見せる作品は美しい。

透けて見えるほどに薄い布が貼られたキャンバス。

色々な素材を重ねて独特のパターンを作る。

丸めた地図が手のひらの上に乗っている写真。

ギャラリーの入り口を目一杯使ったインスタレーション。

 

 

 

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