外苑前にあるギャラリーEUKARYOTEにて藍嘉比沙耶と門田光雅の二人展「ギャルだからって入りやめてくれ軽率なギャルはギャルをリスペクトするならやめるべき」が開催されている。面白いタイトルだがこれは年頭に藍嘉比沙がTwitterで呟いた言葉だという。年末から自身のあり方がモヤモヤしていた門田光雅にこの意味深な呟きが妙に引っかかった。そんなきっかっけもあって今回この2人のアーティストによる二人展が実現する運びとなったようだが3階建てのギャラリーの全てのフロアーに2人の作品が混在する形で展示された展覧会は見応えがあった。アニメを作品化する藍嘉比沙耶のテクニックや表現手段は驚くほど高度で見入ってしまうほどに見事に描かれたペインティングはアニメという日本の文化をアート作品として普遍的に表現したかのようだ。一方の門田光雅の作品は荒々しいタッチで大量の絵の具を厚塗りした抽象画で独自のテクニックと表現世界を持っていると思う。抽象画は滅茶苦茶を描いているわけではもちろんない。実のところは作家のセンスや感性、美意識が最も問われるのが抽象画であり出来上がった作品から受ける印象が本物であるか否かを明白にする。本当に作家の心から表現されたのではない抽象画からは本物のオーラは決して醸し出されないどころか多くの場合は絵画として破綻する。その点、門田光雅の絵には本物のオーラが威圧感すら感じるほどに現れていると感じた。
藍嘉比沙の作品はアニメをアート作品に昇華させる。
門田光雅の荒々しいタッチの抽象絵画。見事である。
着色した部分は完璧に描き残りは鉛筆の下書きという作品。
こちらは完全に着色をした作品。どんな物語なのだろう。
非常に小さな作品でも発するパワーやオーラは変わらない。
アニメのフィギュアの線画が沢山重ねられ抽象画のようだ。
色のセンスや組み合わせなど才能を感じる作家である。
小さい作品だが完璧に着色されている。
アニメのフィギュアが重なり合って混ざったような作品。
この独自の着色のテクニックはどうやっているのかわからない。
青や白、黄色や緑が入り組んだ作品。いい感じだ。
これもアニメフィギュアのイメージが混ざりあったような作品。