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天王洲のTERRADA ART COMPLEXにあるYuka Tsurunoギャラリーでファビアン・クネヒト、田村友一郎、ラウル・ワルヒの三人展「suspense」が開催されている。2013年の同時期にベルリン芸術大学・空間実験研究所に在籍したことから始まった三人の対話は現在まで続いているという。いずれも異なる手法で国際的に活動しているが三人の作品に共通する運動や美学に焦点を当てて読み直すという趣向の展覧会なのだそうだ。「suspense」という言葉には物語などの中でのスリルとサスペンスの意味もあるが物が宙吊りの状態にあることでもある。三人にとっての宙吊り状態は永続的に残ることのない儚い運動の軌跡として現れる。一方、Takuro Someya ContemporaryではEnrico Isamu Oyamaの絵画の展覧会が開催されている。かなり横に長い大きな作品だが黒いストロークとドリッピング、その上からスプレーで描かれた抽象画はパワフルで激しい回転などの動きを表しいているが独特の美意識が全てを制御して破綻することなく一つの作品となっている点が素晴らしい。

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