KOSAKU KANECHIKAギャラリーにて青木豊の新作18展あまりを展示した展覧会「INTO THE AIR」が開催されている。瞬間の光を描く、そこに暴かれた色や色によって明確になったかたち。光の所存を追いかけ連続する動きを一瞬とどめたいというような青木のステートメントがある。光へのアプローチを軸に絵画の新たな可能性を探し続けるという青木は二次元と三次元を絵画作品に織り交ぜながら素材の物質性や制作方法、目線の動きがどう反応するかなどを意識した作品を発表してきた。今回は小さな作品群を制作しているがキャンバスの上に盛り上がる物質的なボリュームや色など力強い存在感のある作品になっていると感じた。絵画の既成概念を乗り越えて表現される作品は斬新であるとともに静かに力を発するような佇まいすら見せている。
黒のグラデーションの上に銀の塊が存在感を示す。
蛍光色のような鮮烈な色を塊の上にあわく乗せる。
塊の形やストローク、色とのバランスなど実験的ですらある。
塊のストロークの方向や色との対比が面白い。
銀色の塊には激しい動きが見て取れる。ものとしての存在感がある。