六本木にある小山登美夫ギャラリーにてベンジャミン・バトラーの個展「二色、単色、そしてそれ以外の風景」が開催されている。小山登美夫ギャラリーでは6度目の個展であり新作ペインティング約20点が展示されている。今回は作家の長年のモチーフである木を様々に描いた作品と共に森の風景や水面のようなパターンなどが淡く描かれた作品も制作された。一見すると非常にミニマルでシンプルだが見れば見るほど絵の具の塗り方の微妙な表現の違いや線を描く筆の筆圧の強弱など細かなところにまで心の行き届いた繊細かつ力強い絵画作品であるというのが分かる。また、作家が木という同じテーマを長年繰り返し描いているというのは連続と反復を繰り返し続けるというコンセプチュアルな制作姿勢であるとも言えると思う。何れにせよこれらの絵と対峙した時に感じる清々しい気持ちは作品を生み出す作家の類い稀な美への意識を表している。
絵の具の微妙な塗り方や線の強弱が面白い。
ほとんど見えないくらい淡く描かれた森の風景か。
木という同じテーマを長年繰り返し描いてきた。
シンプルでミニマルなようでいて奥深い作品だ。
淡く浮き上がる森の風景は幻想的である。
木の葉っぱか水面か、眼を見張るようなパターンである。
パターン化された森の風景か?青い色が鮮烈だ。
描き込みすぎない程よい力の抜けた感じがとてもいい。
これもパターン化された木の絵だろうか。面白い。
色の使い方のセンスは作家独自の才能である。
赤と青の対比を茶色の木の枝が支えるような感じだ。