パリのマレ地区にある他のギャラリーでも面白い展示を見ることができた。GALERIE THADDAEUS ROPACというギャラリーでは1階でALI BANISADRという作家のペインティング展、2階で巨匠IRVING PENNの写真展を開催していた。ORDERED DISORDERSと題されたALI BANISADRの展示では色や形、動きが入り乱れ具象画が抽象画に変化していくような独特の絵画作品が展示されていて興味深かった。そして、2階のIRVING PENNだがこちらはSTILL LIFEと題された展覧会で文字通り静物を撮影した作品が並んだ。今更ながらIRVING PENNの写真の美しさ、構図の完璧さ、被写体への深い眼差しには眼を見張るものがあった。斬新な絵画展から巨匠の写真展まで一つのギャラリーで堪能できるとは贅沢なものだと思った次第である。
自然光が差し込む美しいギャラリースペース。
秩序ある無秩序とでもいうのか、面白い絵だった。
同じ色調のイメージが混ざり合う混沌。
具象のような抽象のような不思議な絵だ。
ストロークの勢いを追って動きが見られる。
ペンの写真の完璧な美しさは見ていて気持ちがいい。
なんでもないものをセンス良く配置して美しい作品にする。
ライティングの凄さなどはやはり特別な才能だと思う。
ペンといえばフラワーであるがとても儚く美しい。
西洋の絵画芸術の流れにある静物画を想起させる。
これもクラシックな静物画を彷彿とさせるような写真である。
タバコの吸殻にここまで迫って作品に出来るのはすごいことだ。
どこかユーモラスなスイカなどの静物写真もセンスがいい。