箱根の山の中にあるポーラ美術館と箱根彫刻の森美術館へ行ってきた。目的はふたつ、ひとつはポーラ美術館で12月1日まで開催されている「シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート」展を見ること、もうひとつは彫刻の森美術館にあるピカソ・コレクションの館がリニューアルオープンしたのを見ることだ。ポーラ美術館の展示は美術館が所蔵する印象派などの名画の数々と現代アートをテーマに沿って同時展示させるという企画展だった。セザンヌ、ピカソ、ダリなどの名作とカンディダ・ヘーファー、ウルフガング・ティルマンス、日本の若手作家などの現代作家の競演は面白い趣向だったがやはり過去の名作のパワーには圧倒される感じがした。ポーラ美術館は数多くの名作をコレクションしているが印象派からガレなどの工芸品に到るまでコレクションの質とセンスは抜群である。彫刻の森美術館のピカソ館はピカソの娘のマヤ・ピカソから購入した陶芸作品を中心に絵画や彫刻、タピスリーなど様々な作品に出会える素晴らしい美術館である。91歳で亡くなる寸前まで意欲的に制作活動を続けたピカソの歴史年表や数多くの女性と付き合い子供も授かったピカソの人間関係図、ピカソの言葉なども壁面に展示されていて見応えがあった。日本の箱根の山奥にここまでの数とクオリティーの美術が潜んでいると思うと驚きだが遠出してでも見にゆく価値はあると思う。
クロード・モネの睡蓮はあまりにも有名だがこれは特にいい一品。
ポップな感じのアンリ・マチスの切り絵もとても好きな作品だ。
だまし絵のようなルネ・マグリットの作品。
ウルフガング・ティルマンスの写真は鮮烈な色が印象的だった。
マチスのドローイング。コレクションのセンスが抜群である。
シュールレアリズムの巨匠、サルバドール・ダリの絵画作品。
ピカソの絵画でも好きなシリーズのシルベッタがあって感激。
岡本太郎の彫刻は実にダイナミックで力強い存在感だ。
箱根の森の大自然の中に沢山の素晴らしい彫刻作品がある。
リニューアルオープンしたピカソ館。見応えのある美術館だ。
ヘンリー・ムーアの家族を表したブロンズ像は温かみがある。