天王洲アイルにある児玉画廊で8月10日までignore your perspective 49「紙より薄いが、イメージより厚い」が開催されている。京都で発足した”可変的アーティストスタジオ”「Terrain」を構成する木村翔馬、澤あも愛紅、西原彩香を初紹介するグループ展となる。なんと3人とも1990年代生まれという若い作家達による斬新な試みを紹介する新しい表現のグループ展である。絵画という表現手法の新たな可能性を感じさせるような勢いのある作品だと思うがデジタルやヴァーチャルリアリティー、インターネットといった革新的とも思えるテクノロジーの変革をごく自然に受けて育った世代だからこその表現だとも言えると思う。歴史的に見ても絵画表現はいくつもの時代の試練を乗り越えて変化し続けながら現在に至る。写真の発明、デュシャンによるコンセプチュアルアートという概念の始まり、そして近年ではインターネットやデジタルといったテクノロジーの急速な発達など絶えず絵画のあり方を問うような事件が起こってきたのだった。今回のグループ展を見てデジタルが当たり前という若い作家がその表現をヴァーチャルもリアルも隔たりなく同じ距離感で捉えて表現するという時代になったのだと感じた。
どことなくパソコンのツールで描いたような感覚がある。
展示方法もキャンバスを壁から浮かせてみたり面白い。
床にキャンバスを置いている作品もあった。
VRのヘッドギアをつけて見ると空中に浮遊する作品が見える。
デジタルが当たり前の世代が絵画表現にこだわるのも興味深い。
キャンバスに描いているのだがどこかデジタルイメージ的だ。
モニターなどもキャンバスと同じ感覚で使われるようだ。
わざとキャンバスを荒く乱暴に貼って描いた作品。
小さなモニターの中の絵画作品だろうか。