BLOG - 高山かおり(Magazine isn’t dead. 主宰/ライター)

LOBSTERRに夢中(エビじゃなくて)

昨年の夏くらいだったと思う、その存在を知ったのは。

きっかけは『STANDART JAPAN』ディレクター室本さんからの一言だった。

 

室本さん:「LOBSTERR(ロブスター)」って知ってる?

高山:え?エビですか?(心の声:何なんだ突然?!)

室本さん:じゃなくて。すっごく面白いの。メルマガ。ちょっと見てみて。

 

というやりとりのあと(このやりとりだいぶどうでもいいですね)、そのメルマガなるものを見せてもらい即その場で登録申請をした。

それからというもの、もうすっかり彼らに夢中なのである。まず、このコンセプトが素晴らしい。

『Lobsterr Letter』は、 世界中のメディアから「変化の種」となるようなストーリーをキュレートするウィークリーニュースレターです。

コンパクトな文量で、 ロングスパンの視座を。 皮肉や批判よりも、 分析と考察を。 ファストフードのようなニュースではなく、 心と頭の栄養となるようなインサイトを。

目まぐるしく進む社会のなかで、 立ち止まり、 深呼吸をして、 考えるためのきっかけをお届けします。

キュレーションされたニュースが毎週月曜の朝に届くのだが、特筆すべきは運営者が交代で執筆しているニュースの紹介の前の「Outlook」だ。毎度大きくうなずきながら共感し、彼らというフィルターを通したものの見方になるほどと膝を打ちながら、本当に楽しく読ませてもらっている。毎週届くのが待ち遠しいくらいに。そう、気づいたことがある。メルマガは私にとって雑誌だ。毎月の発売日が楽しみだったあの頃のように、『Lobsterr Letter』を待ち焦がれている自分がいる。

本当は内容についても紹介したいけど、登録は簡単にできるのでもし興味を持った方がいらしたらぜひ登録して自分の目で確かめてほしい。下記リンクより過去の投稿も読めるのでぜひ。

『Lobsterr Letter』を購読する中で知った『the slowdown』に関してもぜひまたの機会にお話ししたい。

 

そしてつい2日前、昨年秋にアートディレクターのHugo Hoppmannが立ち上げた『PRESENT』という雑誌名義でも初めてニュースレターが届いた。

「Hello friend,」と始まる(“friend”と書くところがまたいい)冒頭には、「仕事や日常についての更新と興味を持ったものを紹介しながら、あなたの価値になりうるようなものを発信し続けたい。自分自身の課題をより明確化するためにも」とあった。

現在進行中のプロジェクトの話に続き、先週パリに行って感じた日記のようなものがあり、その後、観たもの・読んだ本・聞いたものが添えられていた。文章自体も非常に簡素で手紙のようで、そのパーソナルさがいいなと思った。要するに、Hugoの“自分マガジン”のようなものである。

そこにはインスタグラムやフェイスブック、ツイッターなどのタイムラインの波には流されないような、続きが読みたくなり、見返したくなる(思い出したくなる)、ただの情報ではない彼の確かな意志が存在していると感じた。「返信は気軽に」と締めくくられている文末も彼らしく、感想を伝えるためにメールを打っているところだ。

 

 

 

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