何回かに分けて詳しく小池都政の8年間を振り返っていこうと思ったのだけれど、仕事が忙しくなかなかブログの筆も進まないので、今回で完結編。
まずは簡単に小池都政を振り返ります。
2016年の都知事選では自民党を「ブラックボックス」と呼んで批判し、反自民の票を得るも、今回の知事選ではその自民党がガッチリ小池候補をサポート。
最近の自民党への逆風を考慮してか表立っての応援はしていないようだが、音頭を取るのは旧統一教会問題や裏金で名を馳せた萩生田光一議員。東京都の有権者のみなさま、あなたが小池百合子に投票するということは、旧統一教会や裏金への協力となります。
なぜこういうことが起きるかというと、小池候補には政治信条などないから。昔、希望の党なんていうのがあったけど、なぜなくなってしまったのか忘れてはいけない。
今回、候補者同士の討論会が一回しか行われていない。都政に関するビジョンや信念のぶつかり合いや議論こそ、有権者にとって有意義な候補者選びの判断となるはず。
理由は小池百合子候補が公務を理由に断っているから。その公務がこれ。
長年プロレスファンを続けてきたが、この件には本当にがっかり。昔も体制に逆らっていた鈴木みのるも、今や体制側。DDTの親会社はサイバーエージェントだし。
まだまだあります。小池候補が48億円(!)の税金を投入して悪い意味で話題の都庁プロジェクションマッピング。しかも入札したのが入札停止中の電通子会社で、入札に関わる情報は一切公開できないという。いまや最大のブラックボックスが小池百合子都知事。
先ほど書いた候補者討論会では「都庁にたくさんの人が来るようになりました」と言っていたが、そのたくさんの人たちがこちら。
その都庁の下では、毎週土曜日にNPО法人による食糧支援が行われている。最近は700-800人が並ぶという。
馬鹿げたプロジェクションマッピングには大金を投入し、困窮者への食糧支援はNPO法人が賄う。なんというディストピア。
まだまだあるけど書ききれないし、多分長く書いてもみんな読まないと思うので、結論。
今の日本。都政も国政もひどい有様なのは、有権者の政治リテラシーが低いから。つまり、有権者自身に責任がある。
東京には1400万人が住み、15兆円を超える予算はスウェーデンやチェコなどの国家予算に匹敵する。世界有数の大都市であり、日本の首都でもある東京の知事を決める選挙の話を、周りの人としていますか?
前回と今回書いた話は、大手メディアでは放送されないが、少し調べれば簡単に知ることができる。でも、どれだけの人が日々自主的に政治や社会の情報を得ているのだろうか。
家族、友人、仕事仲間。趣味やテレビの話はしても、政治や社会の話はしない。悲しいかな、これが日本の現実。国際競争力は下がり、実質賃金も下がり続けている。つまり、国自体がどんどん貧困になっていて、このままいけば本当にディストピアが待っている(というかもうディストピア)。
フイナムはファッション系メディアだからファッション好きの方が読まれていると思うけど、着飾っていたり、ヴィンテージの知識に長けていても、政治の話ができないってイケてないよね。着飾らなくても未来をよくするために政治や社会の話ができる人間のほうがよっぽどかっこいいとぼくは思う。
今回の都知事選。小池百合子再選は勘弁して欲しい。有権者のみなさまはしっかりと情報を得て、きちんと投票して欲しい(そもそも日本では投票率が低い)。
そして、近いうちに国政選挙も行われるだろう。その際に責任をとらない裏金議員や旧統一教会の組織票で自民党が勝つのか、これまで続いている自民党政権下で悪化する日本に歯止めをかけるのか、有権者の政治リテラシーが問われている。
ぼくが都知事選で誰に投票するかは次回に。