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BLOG - 渋井勇一(RASSLIN'&CO.代表 / Mountain Martial Artsディレクター)

シンプルさは究極の洗練である。

Simplicity is the ultimate sophistication.

「シンプルさは究極の洗練である。」

芸術家、レオナルド・ダ・ヴィンチが残した言葉のひとつ。

デザインに携わった経験があれば、この言葉の重さや真実味の高さを実感するだろう。

デザインは要素を盛ったり加えたりすることで、見栄えをよくすることができる。しかし、複雑になり過ぎたり、感性の方向性が絞られることで、受け手を限定してしまうネガティブさも持ち合わせる。

では、シンプルなデザインはどうだろうか。正直な気持ちを言えば、作り手としては避けたい。シンプルなものほど、デザインするのは難しい。

「日常とアクティビティをシームレスに繋げる」

MOUNTAIN MARTIAL ARTSにとって大切なテーマのひとつ。そのため、プロダクトにヴィンテージウェアをプリントしたり、タウンユース用のウェアのディティールを取り入れている。

別のアプローチとして、シンプルなプロダクトほど、多くのシーンに馴染み、多くの方々に受け入れられる究極のシームレスプロダクトではないだろうかと気づいた。シンプルに対峙しなければならない時がきた。

速乾素材のポケットTシャツは、タウンユースでも使いやすいシルエット。バインダーテープを付けることで走った際に内容物が落下しないようになっている胸ポケットは、ランニングパンツのディティールを取り入れた。動きやすいように脇にスリットを入れ、裾の背面はMMAのアイコンでもあるタイガーカモをプリント。

ランニングパンツはブランド初期から展開している7つのポケットを持つ7pocket Run Pants。アップデートを重ねたversion.6。デザインのモチーフはカーゴショーツで、特徴的なカーゴポケットは、走っても揺れが少ないようにマチをなくし、高めに配置している。撥水加工をした防風軽量素材は杢目調で高級感のある仕上がり。

共にシンプルなプロダクトながら、ディティールやカラー、素材にこだわることで、MMAらしさを感じられるようにデザインした。

シンプルなプロダクトだからこそ、コーディネートしやすく、街でも、山でも、ランにも馴染むデザイン。時代や感性に左右されない普遍的なプロダクトは、究極のシームレスウェア。

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