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BLOG - 渋井勇一(RASSLIN'&CO.代表 / Mountain Martial Artsディレクター)

検察も公安も正義の味方ではない。

自民党の裏金問題。東京地検特捜部が安倍派幹部の立件を見送るというニュースが出ている。SNSではリベラル派を中心に疑問の声が上がっているが、個人的には想定内だった。

検察と安倍派といえば、安倍政権時代に安倍氏に近しい黒川検事長を、検察トップの検事総長に任命しようとした因縁がある。結局、文春による黒川氏の麻雀賭博報道により黒川氏は辞任することになり(※)、安倍氏の思惑通りとはならなかった。

(※)結果的にこの時の「正義の味方」は文春で、三権分立を守ったと言える。

そうした過去を鑑みると、今回の安倍派裏金捜査は、検察による「検察に手を出すなよ」という警告のようにも感じる。正義のための行動ではなく(いち市民であるぼくの想像ですよ)。

こちらの記事に今回の裏金事件と安倍派の検事総長人事介入の関わりについて詳しく書かれている。緊張感のある内容で読み応えあり。

ちなみに補足すると、今回の裏金は残念ながら脱税には問われない。レシート一枚足りなくてもチクチク税務署から責められる経営者のみなさまのお怒りはごもっともだと思いますが、政治資金は非課税。そもそも様々な法律が政治家に有利になるようにできている(領収書不要の官房機密費や文通費など)。

ただ、政治資金報告書に収入と支出を記載する義務があり、収入未記載のお金があったなら、何に使ったかを報告する義務がある。今後はメディアにそこを追求してもらいたい。

もしお住まいの選挙区から選出された自民党政治家が裏金を受け取っていたら、「何に使ったんですが?」と聞くか、「裏金野郎」と声をかけてあげてください。

さて、あまり話題にはなっていないが、「大川原化工機事件」という事件にも検察は関わっている。

簡単に説明すると、化学機械メーカー「大川原化工機」の製品が生物兵器に転用可能で中国他に輸出したと公安が難癖をつけて、大川原化工機の社長を含む3名が逮捕起訴された。

無罪を主張するも保釈は認められず、一名が逮捕中に胃癌でお亡くなりになったのだが、その後検察は起訴を取り下げ、3名は無罪となった。後から明らかになったのは捜査も証拠もいいかげんで(※)、警察関係者からは「捏造だった」という証言もあったという。公安と検察による恐るべき冤罪事件である。

(※)弁護側たちが執拗に証拠開示請求を行った結果、第一回公判前に起訴は取り下げられた。この事件においては弁護士が「正義の味方」だった。

よく映画やドラマに出てくる「検察」や「公安」。みなさまはどんな印象をお持ちですか?

ぼくが持つ印象は

「正義の味方」ではない。

もしかしたら、中には正義感で働いている方もいるかもしれないが、過去の事件から浮き彫りになるのは、「正義」や「国民のため」という気持ちはなく、ただただ自分たちのポジションとプライドを守ることを重視する。

とはいえ、今回の安倍派裏金事件のように社会的に大きな話題になれば、政治家の実態が見えてきたり、国民の政治への関心が高まる。

結局「正義の味方」は、社会問題に対して常に目を向けるという国民の気持ち。次の選挙では自民党が大敗するといいですね。

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